磁石が不要になったヨットの世界
先日、ひょんなことからヨットを本格的にやっている人とお話することがあった。どれぐらい本格的かというと、高校生の頃からやっておられて、高校総体はもちろんのこと、国体でも相当な成績、もっと若い頃には
オリンピック選手にははれなかったけど、指定強化選手ぐらいまでにはなられたという方だ。
ヨットの世界は山の世界とは比較にならないぐらい狭い世界なので、これ以上は書くと誰か分かってしまうので、このあたりにしておくが、GPSについての貴重は情報だった。
というのは、ヨット、船舶の世界では海図と磁石、それと灯台から出る信号などを元に進路を決めるのがかつてのやり方だった。だから、読図力や計算力などの経験と勘などのアナログが積み重なって行うものだった。だから競技ヨットなどの選手はそれらを完璧に出来る必要があったわけだ。
それが、GPSが普及した現在、競技でもGPSの設置が義務付けられており、故障にそなえて2台GPSを備えれば磁石等の設備は不要との事。また、GPSの普及にともない灯台自体が廃止されており、完全にデジタル化した情報の中で進むようになったという。だから、例えて言うならばマニュアル車の時代からオートマ車の時代に移行したような感じだという。ごく一部にはGPS使用禁止の競技大会があるらしいが、一般には全員がとにかくナビを見て、目的地をインプットさえすれば誰でも運転できるようになったのだという。
話を伺っていると、本当に時代が変わったんだなあと痛感。その一方で、海の男からの素朴な疑問として「何で山でGPSを使わないのですか?そうしたら遭難がなくなるのに」という質問を受けた。一瞬私もなんて答えようかと迷った。いくつか答えた中での主なものは
・完全なGPSは10万円以上して、高価である。山登りをする全員が持つほどの装備ではない。ただし、冬山など必須と思われる活動をしている人の中では大分普及してきている。ただし、全員でなく、パーティーに1つか2つぐらいか?
・海と違って、GPSは樹林や谷などによって受信できない環境になることが多く、必ずしも絶対的なものではない。ご操作が多い。
・普通の一般の方が楽しむような山では、一杯道標が立てられており、きちんと観ていればそんなには迷子にならない。だから地図や磁石の必要性をあまり感じない方が多い。
・また、GPSを身につけて歩くので、常に動いているのでGPSの方向を示すものが誤作動などで別の方向を向くことも多い。(船などは一定の方向にゆっくり一定な形で動くが、人が上下左右に動くと一定方向を示さないことも多い)
・何泊もするような場合だとかなり大量な電池が必要。(普通は途中では充電できないと考えるべき。山小屋でバッテリー充電はできなくもないだろうけど、普通は想定できない。巨大な山小屋などの一部ならば可能かもしれないけど) また、特に冬山などの低温下ではバッテリーの減りは大きい。それらを完璧に持って歩くかというとある程度負担感がある。日帰りや1泊程度ならば電池の量はそこまで気にならないが・・・・
山の世界だけでなく、他のスポーツや別の観点から物事を見ると結構面白いものだなあ・・・と深く思いました。ちなみに、それだけの超ベテラン選手でも、本当の荒れた海だと船酔いするそうで、びっくりでした。完全にしない人というのも、ごくたまにいるそうです。私は・・・・ 船に乗ることを考えただけでも気分が憂鬱になってしまいます。
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