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2004/11/30

「ソロ」 丸山直樹著

昨日に引き続き、山の本の感想を。この本は、副題に「単独登攀者 山野井泰史」とあるように、日本屈指のアルパインクライマーで単独登攀の第一人者について書かれたものである。雑誌「山と渓谷」に97年~98年頃に連載されたものを編集して出版したというが、ちょうどその頃は自分はあまり山に熱心ではなかったので、雑誌もたまにしか買っていなかったので、「そういえば載っていたな」という感じだった。

今回改めて読んでみると、既に山野井氏ご本人の書いた「垂直の記憶」を読んで感動しただけに、この本の全体として持つ「丸山流に人物解説」という意味合いがとてもくどくどしく感じられてしまう。以前から「ソロは独特の見方をしている」みたいに言うのを聞いていただけに、なるほどと思ってしまった。もちろん、自分で思っている自分と、他人からみた本人は違うように見えるだろうし、多くは自分の書いた場合は自画自賛的なタッチで書かれていることが多いのだが、山野井氏の著作は本当に素直な「登りたい気持ちで一杯」というのが素直に伝わってくるものだった。だから「ソロ」の丸山流解釈はなんかちょっとなあ?という気分だった。

それと、丸山氏自身が大学山岳部出身であるがゆえに、アルパインクライミングがなんであるか知っているだけに、全てに自分の色をつけた解釈になってしまうのかもしれない。クライミング界の細かいニュアンスなどが描かれていて面白いかもしれないけど、あまりにそれに自分で色が入りすぎてしまうのがとても気になってしまう。

ちょうど前日に佐瀬稔氏の本を読んだだけに、さすがに一流のルポライターと言われただけに、そのあたりの本の運びがとてもうまく感じられたし、すっと頭の中に入っていく感じがしたものだが。比べてみるのも難ですが、ついつい比較してしまうものです。

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2004/11/28

お蕎麦屋さん巡り(その4)

秋晴れに誘われて、以前から行きたかった西荻窪のお蕎麦屋さん「鞍馬」に行く。自家製粉石臼手打ち蕎麦で、本日は茨城産のそば粉使用という。営業時間がお蕎麦が終わり次第終了なんで、割と早く行かないと終わってしまうので、お昼過ぎには到着。少しお店の入り口がわかりづらいので、初めて行かれる方は要注意。

こ綺麗で広くない店内に、てきぱきしているおば様と若手の女性2名で対応。テーブル席は5つぐらい、四角く囲んでいるようなカウンター的な席が6、7名ぐらいか? 結構満席に近くて、私は辛うじてすぐ座れたけど・・・という感じ。
お店の中央に製粉の機会が置いてあるのがなんか特徴的かな?

頼んだのは「箱せいろ」940円。(田舎蕎麦の方は、既に本日終了していた。自分は細い蕎麦の方が好きなので構わないけど) 割とすぐに出てきた。

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そば粉10割ということだが、蕎麦の匂いとか敏感でないせいか不明。そばつゆも特に薫り高いというのではないが、きりりとした出来栄えの蕎麦だと思う。おつゆをつけなくても食べてみたが、まだよく蕎麦の味というのがわからないので、ここが素晴らしくよいお蕎麦屋さんなのかどうかまでは不明。事前の評判だと、極めつけのお蕎麦屋さんでわざわざ西荻まで来る人も多いというが、確かにお客さんは近所の人もいるけど、遠方のお客さんらしきも結構いたようだった。究極のお蕎麦かどうかは・・・・・やっぱ、正直よくわからない。
田舎蕎麦の方が、蕎麦の風味が強いので、次回はそちらにしたほうがよいかもしれない。

それと、いつも感じてしまう「美味しい評判の店=量が少ない」というものだが、事前対策として、ある程度家でお腹を少々満たしてから今回は行ってみたのだった。それでも、やっぱり結構少ないので、2枚ぐらいは食べたいが、お値段も張るので我慢我慢。他のお客さんも、2枚食べている人もいた。あと、他には季節限定で鴨南そばと、山かけ蕎麦があるが、なんと1400円強のお値段なので、これは断念。全体に、お酒のつまみも1種類しかないので、手短に食べて切り上げるタイプのお店のようでした。

腹ごなしも兼ねて、ぶらぶらとママチャリポタリングをして、いつも混んでいる井の頭公園に出没。相変わらずのごった返しぶりで、露天で商売している若者がとっても多い。50組ぐらいはいるのでは?素人ミュージシャンも多く、本日はこの公園からプロデビューしたという「あさみちゆき」という女性歌手が来ていて、中高年に人気があるようで、おじさんおばさんが殺到していて、皆が交代して写真を撮り合っていた。(「井の頭線」という題名でCDも販売されているけど、音楽に疎いので?? 演歌ではないけど、懐かしい感じの歌謡曲調らしい)

紅葉は、池の周りがもみじが色づいていて、それなりに楽しんだ。デジカメは写真を撮る練習にはうってつけなので、アングルの捕らえ方などを勉強するが、なかなか難しい。

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全体の木立ちの感じが秋の陽射しを受けて、穏やかな景色で、なんだか懐かしい景色に感じた。(それにしても、人を入れない写真って、メチャクチャ大変。だって、本当に混雑しているものなので。)

★なお、写真は全てクリックするともう少し大きな画像になります。

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「残された山靴」佐瀬稔遺稿集

しばらく山の本を読んでいなかったので、図書館にあった中でよさそうなのを借りてきた。佐瀬稔氏の本は実は初めて。たまに雑誌「山と渓谷」で記事を読んだことがあるぐらいだった。人物像を描くのを得意としていることは知っていた。

この本には、森田勝、加藤保男、植村直己、鈴木紀夫、長谷川恒男、灘波康子、山崎彰人、小西政継の8人についてのコンパクトにまとまった評伝のような形になっている。佐瀬氏は、既にそれぞれの人物像について一冊の本にまとめて出版されているものも多く、やはり有名な作品になっているものは今後そちらを読んでみたいので、今回は入門編を拝見したという気分だった。自分としては、今回初めて取り上げたそれほど有名登山家でない人の方が、他で読めないだけに面白かったような気がする。

なかでも、興味を魅かれたのは灘波康子さんのものだった。日本人女性で田部井淳子さんに続いて、20数年ぶりに第2登を果たしたのち、下山途中で凍死。世界7大陸最高峰踏破も兼ねていたエベレスト下山中の事故なだけに、どういう登り方をされていた方だったのかがとても興味を持っていた。ジョン・クラカワー著の「空へ」はなかなかの作品だと思っているが、そこにも彼女の姿は少ししか描かれていなかったので、本当のところが知りたかった。

早稲田大学の山のサークル(登攀をしない縦走系のサークルのようで、大学は違うけど自分と同じようで親近感がとても持てた)から、次第に山にのめりこんで行く様子が描かれていた。一番凄いなと思うのは、フェデラルエクスプレス社の外資系キャリアウーマンとして、きちんとした社会人生活を送りながら、相当な資金を全て自分で稼いで楽しんでいたことだ。既にヒマラヤなどもスポンサーをあてにするような時代ではないので、こういうガイド登山的な公募隊での登り方という意味では、これからの多くの人が遠征を行う意味での参考になるだろう。エキスパートでなくても、普通に山が好きな人でも登れることって、実は素晴らしいことだと思う。

それと、長谷川恒男亡き後のウルタルの悲劇についても、 初めて読むだけに、「呪われた山」という感じがしてならなかった。

最後に佐瀬稔氏のガン闘病記が載せられていて、これが実は一番インパクトが強いかもしれない。亡くなられた時に、ニュースで流れたのがまだ記憶されているのだが、他の作品を是非読んでみたいと思わせる人の最期だった。

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2004/11/20

鍼灸治療

8月下旬に茂倉谷に沢登りに行った後から、左腕の上腕の前側のあたりが鈍く痛く感じるようになった。どの瞬間に痛めたのかは判らないが、おそらく強引に滝を登った時に腕を捻って使ってしまったのが原因だそう。しばらくはシップをしたりしていたが、その後放置。いつか治るだろうと呑気に構えていたのだが、全然よくならず。ひどい痛みではなく、ある一定の動作をした時にだけ痛みを感じるものだった。

現在は以前からの持病がやや悪化したために、山歩きは春まで当分お休み。山の中で倒れたらまずいので(そんなには悪くないので、まずは大丈夫とは思うけど、一応自重しているのです)、あまり無理なことをしないように心がけて過している。本当は下界での運動ならば、いつでも疲れたら休めばいいのでもう少し体を動かしたい。それで、ここのところお休みしていたクライミングジムでごく軽い程度の練習に行きたいのだが、この腕の状態では登れないのは明らか。

今更、整形外科に行っても恐らく効果がなさそうだし、病院のやっている時間にたびたびの通院は不可能。それで今まで一度も利用したことがないけど接骨医院で電気あてる治療とかマッサージ的なものをやってもいいかな?と思いつつ、ちょっと色々調べたら、保険が利かないけど針治療の方がなんか良さそうな気がしてきた。今回の第一の治療目的は上腕の痛みを治すことなんだけど、実は持病の方にもとても効果的・・・・・・ということがわかって、先週初めて鍼灸に行ってみました。

鍼灸と言っても、私が通院しているのは「中医」というジャンルで、漢方の処方をメインとしている中国医学の診療部門と鍼灸部門に分かれている。鍼灸部門に関しては、全額自由診療(健康保険が効かない)で初診料が3000円ぐらいと、1回の治療費が4000円。合計7000円強と決して安くはないのだが、これが面白いことに、症状が私のように、腕とその他の症状と全く2つのイメージを直すものなのだが、値段は全部同じ。だから、あっちも、こっちも悪い人も全部同じ料金なんで、なんか変な感じがするけど割安感?がある。(普通は、整形外科と内科とかその他の診療の内容を同じ先生が診るってことはありえないのだけど、それが中国医学の面白いところ)

針だけをイメージして行ったのだけど、血圧を最初に測ったり、脈なども診たりして病院みたい。私の持病の部分は、要は疲れとかストレスが関係している部分があるので、要は全体の体調とか「気の巡り」とかを「血流をよくする」という中国医学的な観点で治療するみたいだ。

さて、初めての針は結構緊張していたけど、まずは最初に足の方とかに「お灸」を行う。熱くなったらすぐ言ってくださいというので、あまり我慢しないでどんどん熱いと言っても、全然OK。針も、割と広い範囲に渡って色々な所にごく浅いところに指すようで、全然痛くないことがほとんど。たまに少し痛いぐらいでも、注射するときの痛さに比べれば全然OK。針にお灸を据える形のもあって、なんか面白い。動いてはいけないので実際のところを見れないのが残念。全部うつぶせ状態で治療が進められた。問題の腕の部分は、針とお灸に加えて、温熱療法(美容院でパーマを当てるときにする熱であったかくなるようなもの)と電気療法(針をしている先に低周波の電気で振動させる)をプラスして15分ぐらいの治療。

針を全部取ってから、今度は針の跡とかを消毒してから、独特のオイル(漢方の入っている独特の割といい香りのするもの)でマッサージ。(なんか、エステって行ったことないけど、そんな感じ)

最後に、もう一度気になる腕のところに、針独特の「響かせた針を打ちたいんだ」という先生曰く。これは、患部にダイレクトに打ったので、さすがにちょっと痛い感じでしたので、すぐに抜いてくれた。大体全部で1時間強。心配していた「針特有のだるだ」とかは感じず、足とか少し軽く感じていたものでした。

その後、1週間して2度目の治療に昨日行ってきました。それまでの効果のほどは、腕の所は内出血を起こしており、小さく青くなっている(苦笑)。先生曰く、内出血自体は心配することでないという。1週間で腕の痛みは、むしろ顕在化した感じで、今まではどんより何処が痛いのかわかりにくかったのが、やや「ここ」という感じがわかりやすくなって、全体に硬くなっていたところが、少しほぐれたよう。そして、持病自体に関しての影響なのだか、これがなんと「効果あり!!」なんでした。\(^o^)/ 詳細は省きますが、要は明らかに効果があったので、西洋医学真っ青!! まさか、これで完治することはないのですが、現在病院との関係で本格治療まであと3ヶ月も待たなければならない私にとっては、とても嬉しい涙もんです。まだ、最終的にはどの程度持病に効いているのか、もちろん毎日の体調との調子をみて最終的にどうだったか・・・・と判断するつもりですが、少なくとも嬉しい効果に満足。

さて、第2回目の治療結果ですが今日は腕の方は、よりダイレクトの「響く針」のお陰で?現在かなり痛くなってしまって、困ったものです。「針治療は、少し症状がひどくなったように感じることがあっても、全体としては回復への経過にある」という部分もあるので、もう少し様子をみることにするつもりです。先生曰く「時間をかけて悪くなった症状は、回復にもそれなりに時間がかかる」そうです。1ヶ月以内に通院していれば、もっと簡単に1度の治療でも治るケースも多いとのこと。

ともあれ、2度目の治療からは4500円程度だったので、よくある「お疲れ癒しマッサージ」(足マッサージとか、肩もみサービスとか、エステとかの類)よりも遥かに効果的で、お値段的にも納得できるものです。これで、本当に腕の方もちゃんと治ると、もっと嬉しさ100倍なんだけど。。。。。

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2004/11/14

バックカントリー120ルート第1巻

パウダーガイド編集部作成のバックカントリーの本が新しく出版された。
ユーリード出版という会社のA4版の大きさの本で、一番のウリはGPSデータを収録しているCDが添付されている点だ。

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掲示板や日記でも書いているように、現在私のパソコンは音が出ないことと、さらにもともと入っているカシミールソフトとか地図ソフトのが競合しあって不具合が発生している関係でGPSのデータが見れない状態である。(一旦カシミールソフトをアンインストールさせてから再度インストールし直そうか思ったが、それもできなくて思案している状態。)

そういう状態で書評するのもどうかとは思うけど、一応GPSデータ以外の所を読んだ範囲での感想を書いてみようと思う。(最初にパウダーシーンを納めたビデオも収録してあって、なかなか良かったです。どんな音楽がバックに流れているかとかは不明でしたが。。。。苦笑)

まずは、こういう本は自分の行ったことのあるルートの部分から読んでしまうのが常であるが、40本のうちごく一部でも登ったり滑ったりしたことのあるのが9本(随分前に行った分も入れて)。大体その部分は読んでみた。もちろんこれから行ってみたいルートも大分読んでみた。ずばりその感想は、「小学生の作文みたいな体験記を読ませられるのは勘弁して欲しい」ということだ。

どうも本の印象が悪くなってしまったのは、最初の頃に読んだ立山のタンボ平滑走のコース説明なのだが、(21ページ付近)、浄土山の斜面から滑り降りてからタンボ平のコースに抜けるのは「御山谷」であって、「御前谷」ではないはずである。それなのに、複数回にわたって「御前谷」と書いてある。「御前谷」は雄山の山頂直下から、ダイレクトに降りていくかなりエクストリームなルートで、完全に間違った名前を書いている。ガイドブックとしては致命的なミスともいえるだろう。専門家とか一部の凄い人しか滑らないようなコースならばいいけど、ものすごくメジャーなコースの名前を間違ってしまうというのは如何なものか?(執筆した人が知らなくても、校正の段階で他の人が気がつかないものなのだろうか?) 他のところでも間違った記述があるんじゃないかと心配しならが他も読む羽目になってしまった。苦笑・・・・

確かにGPSをインプットしておいて、その通りに登ったり滑走したりするならば、山のコースの名前なんかどうでもいいという感覚の「滑り屋さん」はいるかもしれない。ただどこでもパウダーが滑れればいいとか・・・・・ だけど、それではあんまりですよね。。。。ちゃんと有名なクラッシックなルートの名前ぐらいはガイドブックならばきちんと抑えておきたいものである。

まあ、そんなことでつまづいてしまったもんで、どうも印象が最初から良くない。この本の作り自体は、最初に概略的な解説があって、それからもう少し細かめのアプローチとかおおよそのルート解説とアドバイスが載っている。そして、最後にかなりのウエイトで体験記のコーナーがあって、(○月○日 私はどうした~~~)というのが載っている。本を読むとわかるけど、かなりプライベート的な日誌風で、たとえばP25には「スキーシーズンももう終わりだ。違う仕事を探さねば。」という最初のイントロで八方のガラガラ沢の体験記が始まる。誰もガイドブックを読んでいて他人の失業の問題なんかを読まされるのは参るだろう(苦笑) 他にも自分のスキー仲間の紹介みたいな文章の経緯をずらずらと書いてあって、自分達は楽しいだろうけど、ガイドブックを読むたびにその話を読ませれるのは勘弁である。

もちろん、臨場感のある体験記というイメージが成功しているものもあって、さりげなく役立つ色んな情報が盛り込まれた文章になっているのを見ると、それは参考になってとてもよいと思う。要は玉石混交って感じ。なんか本当にちょっと幼稚(わざと軽いノリに仕上げているのか、本当に作文能力がないのか不明だが)な文書もかなりあったりして、こんなのだったら載せないで、解説文をもっと充実させて欲しいものだと強く感じる

また、「いっぱいシュプールがあるから、迷うことはないだろう」みたいな解説が幾つかあって、あまり詳しくルートの解説がないものもある。実際に、たまたま行った時期が良い時で視界良好、人が多くて、あまり考えずに行っても登れた、滑れたということなのだろうけど、それでは解説になっていないんだよね。私がこれっぽっちしか行っていない経験の中でも、結構視界不良で迷ったり、ルートが色々と取れそうで迷ったり・・・・・・。集団で行って、「連れて行ってもらう」という形ならば、この本とGPSだけでも行けると思うけど、初見のルートだともうすこし細かい解説も欲しいものだ。(たとえば、とても目立つポイントとか、山の描写とか斜面の様子とか)少なくとも、幼稚な駄文を載せるスペースがあったのならば、とても残念なことだと思う。

どうも、ライターの書き手の方が「若いノリで、体力抜群、滑りも抜群」みたいな感じがしてしまうケースが多くて、どうも「登山ガイドブック」的な感覚がなくて、「スキー雑誌をガイドブックにした感覚の本」というのが正直な感覚の違いなのだろう。だから、雑誌ならばこの手の体験記も楽しいだろう。(そもそも、そんなに何度も雑誌は読むことを前提としていないし、本と違っていつかは整理して捨てるというイメージがある。)だけど、今は体験記ならばいくらでもインターネットに載っているから、もっと客観的な情報が欲しいものなのです。。。。

去年買った佐藤明さんの「リフトで登る~」の本は、GPSの表示と丁寧な等高線を踏まえて解説や、山の描写もよく書かれていて、さすがにベテランの書いたものだと感心したものです。恐らく、コースの多くを何回か行った経験に裏打ちされた上での執筆なのではないだろうかと思う。

そういう意味では、今回のガイドブックはそこまでの感じではなくて、「今風の滑り屋さん達が作った雑誌風の本」という感じである。

まあ、あんまりいいことは書かなかったけど、「GPS」の40本のデータが入っているというだけでも「買う価値がある」と思うので、決して買って損は無いと思う。だけど、この本だけではやっぱ私は怖くて登れないなあと思うので、今まで持っているガイドブックと照らし合わせならば・・・・・・ということになるでしょう。辛口の評価で、どうも失礼いたしました。他の方々の感想も是非聞いてみたいものだと思います。

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2004/11/07

お蕎麦屋さん巡り(その3)

今日も引き続きお天気がよいので、本当はハイキングで山にでも行きたいところだが、自重して街めぐりとした。気の向くままママチャリに乗っていったら、神代植物公園についた。ここには何度か来たことがあるが、バラ園がお気に入り。デジカメを買ってからは恐らく初めてじゃないかと思うので、今日は思う存分デジカメで撮影に励もうと張り切っていたら・・・・・・少し撮ったら電池切れ トホホ・・・・・。

でも、私のデジカメは少々重くて今風ではないが、単三の電池も使用できるので、早速売店で電池を購入して、撮影続行。バラは眺めるのもよいが、香りがとても素晴らしいものが多いのも楽しめる。むせかえるような濃厚な香りや、芳醇な香り、仄かな香り、淡い香りなどなど・・・・ 。育てるのは害虫も多いので、大変なようなので、こういう所で鑑賞するのが私的にはちょうどよい。


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上の二つは、「ダイアナ・プリンセス・オブ・ウェールズ」と「○○○・・・・云々・アンネ・フランク」。悲劇のプリンセスだったダイアナ妃の死を記念したものと、ナチスの元でなくなったアンネフランクの名を称したバラ達。外国の習慣には故人の死を悼んでバラに名前を残すというのがあるのだろうか?

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お蕎麦屋さんは4時頃から店じまいをするので、もう少し撮影していたかったが、芝生公園とコスモス畑を見学してから深大寺門へ。その途中で見た見事なイチョウの紅葉。もう秋なんですね。。。

深大寺門からすぐ出た所にある玉乃屋さんに入ることにした。
ここは事前にネットで調べたところ、絶対にお勧めという。以前来た時には、この界隈で一番メジャーな「嶋田屋」さん(池のほとりにあって、眺めがよいお店)に入った覚えがあるが、特にお蕎麦の記憶はない。(大体セイロは頼まない人だったので、たぶん暖かい山かけ蕎麦を食べたような・・・?まずくもなく、一定水準というお店。 )玉乃屋さんでは、10割り蕎麦があるというので、早速それを頼もうとしたら「品切れ」ですという。それで、ここまで来て、また量の少ないのは勘弁なんで、「ざる大盛り」(750円+200円)を頼んだ。

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出てきたのは、なんとなく普通の蕎麦。(いわゆる二八そばで、このお店は厳密にはそば粉84:つなぎ16だそうだ)
困ったのは、おちょこに入っているおつゆが半分弱ぐらいしか入っていなくて、これでは普通のお蕎麦(このお店は150グラムだそうだ)を食べるにも足りないぐらいなのに、大盛りなんか頼んだせいで全く足りない。(苦笑)海苔が一杯載っていたのはよいが、お蕎麦も水切れが良すぎてというのか、なんか少し時間がたったような水気がないお蕎麦で、そこに海苔も絡まってしまってうまくススレナイ(大苦笑) やっぱ、ざるでなくて、もりにすればよかった。(反省)おつゆが、最後のお蕎麦まで「持つかどうか」ばっかりが気になってしまって、なんか変な意味でハラハラしてしまった。お味の方はもう少し、かっちりと仕上げたお蕎麦を期待していただけに、もそもそしていて、今日のところはよくある観光地的なお蕎麦という感じで終わってしまった。

このお店は自家製粉の石臼、手打ちというそれなりのお店で、今日は席がないので室内で食したが、深大寺の森の樹林に囲まれて室外で食べるのはなかなかオツでよさそうである。次回訪れることがあったら、10割蕎麦に挑戦しにまた来たいものだ。

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お蕎麦屋さん巡り(その2)

前回の「本むら庵」で、ちょっとお蕎麦のことが面白くなってきた私は、6日(土)に、吉祥寺「ほさか」に行った。前から行こうと思っていたけど、地下に降りて行くお店の場所がちょっと「のん兵衛さんばっかりのお蕎麦屋さんだと怖いなあ~~」と思っていて、どうも食指が向かわなかったのだ。休日の昼間ならば大丈夫と思って地下に降りていったところ・・・・ そこは、何軒か飲み屋さんとか飲食店があるフロアになっていて、赤っぽいちょっと暗い照明のお店だった。中を覗くと、女性の二人連れが食べていたのでほっと安心して入った。奥では3,4人が声高に気持ちよさそうに飲んでいるいる様子だが、あまり気にならない。他にもお蕎麦食べに来ました風の人が私の後ろにも一人男性が入ってきた。また、隣りには見るからに知的な50代の上品な女性も一人で食べに来ていて、とってもほっとした。

頼んだのは、「二色もり」(840円)。ざるに盛られて、一皿目は細めの蕎麦。色は普通のお蕎麦の色だが、やや白い方か?途中でタイミングを見て、二皿目の田舎蕎麦が持ってこられた。これは、しっかした咬み応えで、蕎麦の香りや味もこちらが上。

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どうも、自分は前回の日記でも書いたが、お蕎麦でお腹壊しやすいので、この手の田舎蕎麦は消化に悪そうで、苦手である。蕎麦らしいけど、自分的には細い方が美味しいと思う。ここの細いセイロは、丁寧に仕上げている感じでがして、安心して食べられる。「三色もり」~「五色もり」まであって、三色もり以上だと、三皿目から自分でその日の「変わり蕎麦」を三つの中から選択できて、隣で食べていた「柚子」はとっても細くて美味しそうだった~~。

また、鴨すきうどんとかの、うどんネタもかなりお店の看板にしているだけに、今度はうどんを食べに来るのもいいなあと思ったものである。つまみ類も結構豊富なんで、やっぱ夜だと飲むお客さんが多くてお蕎麦だけ食べに行くのは気が引けるお店になっちゃうかもしれないなあ。。。。 ともあれ、手打ちの職人さんは打っている姿を見ながら満足してお店を出た。

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2004/11/05

妊婦らしくない妊婦さんと、妊婦らしい妊婦さん

現在職場で、9月ぐらいから産休に入った人(Aさんとしておこう)がいる。彼女は、「今時の妊婦は妊婦らしいマタニティを着るのなんて流行らない」と言って、お腹が大してまだ目立たないうちから大騒ぎをして、雑誌やらに出ている「働く女の妊婦スタイル」なんてのをよくよく読んでいて、その手で有名なお店とかブランドショップに行って洋服を買ってきて、ほとんどお腹が目立たないようにしていた。事実、比較的お腹が目立たないタイプだったが、今時の若い女性(といっても30歳だけど)が良く着るような体に比較的ぴったりしたようなデザインの服(ノースリーブだったり、少し襟周りが大きくなっているような服)の妊婦バージョンを着ていた。

そして、職場では「誰も通勤電車で席を譲ってくれないの」って文句を言いまくっていた。(そりゃ、当たり前だよ。見ていてわからないもの!!)バックに、「卵クラブ」のバッチをつけていた。この「卵クラブ」のバッチと言うのは、政府が決めた要は妊婦さんマーク。ほんの一時だけテレビCMでその存在を広報していたらしいけど、私なんかそれが何を意味するのかさえ全く知らなかった。(少子化で大変っていうのならば、そういうキャンペーンをもっと国民全体がわかるように、車の若葉マーク、それが無理ならば、せめてもみじマークぐらいの認知度に挙げるぐらい一生懸命に広報活動するべきだと思うけどね。働くお母さんを応援するなんて、口先だけの政策ではこれ以上は都心部では子供は増えなさそうだよね。) わずかに、産休に入るまで2回!!しか席を譲ってもらえなかったという。1回は中年のおば様、1回は恐らく奥様が同世代でたまたま卵クラブのバッチを知っていた30代ぐらいの男性だという。

話は変わって、12月から産休にはいるもう一人の女性がいる。(こっちはBさんとしよう)Bさんは、二人目ということもあって、余裕の妊婦ライフ?。誰が見ても妊婦さんとわかる服を着ているし、またお腹もAさんよりも遥かに目立つ状態だ。Bさんにも通勤ラッシュの席の話を聞いたところ、「なかなか譲ってはもらえないけど、あんまり酷いラッシュの時なんかは譲ってもらえることがある」という。少なくとも毎週1回とは言えないようだが、2週間に1、2回?ぐらいか、とにかく毎月複数回は席を譲ってもらえるそうだ。

やっぱり、朝は皆眠いせいもあって、寝たふりをされてしまうという。Aさんは毎日シルバーシートの前にいつも居たそうだが、それでも譲ってもらえないという。(ただ、私的にはシルバーシートは当たり前だが元気な状態の人は座るべきでないと思っているので、そもそも座りたくないし、なるべくその前には立たないことにしている。座ってしまった場合は、当然譲るべき人がきたら立つことにしている。だから、逆に平気でシルバーシートに座っている人だからこそ、あまりそういう意識がないから座れるずうずうしい人ということも言える訳だ。)

こうなってくると、やっぱり通勤ラッシュは辛いので、座りたいのならば「妊婦らしい妊婦ファッション」をする方が得策だという風に思う。Bさんみたいに生きていく方が結局はAさんに比べて絶対に楽だと思う。Aさんは社内で電話をメインとして対応する事務職なので、あくまでも外でバリバリと打ち合わせとか取引先に出向いて行う総合職の仕事ではないので、もっとAさんも楽にすればいいのに~~とずっと思っていたものだ。電話の相手には妊婦ファッションかどうかなんか見えないものね。。。。

まあ、そこがその人の生き方というのか、「こだわり」なんでしょうけど。。。。 今月ようやく待望の出産で、無事に女の子が生まれた。めでたし、めでたし。。。。。ということで、ではでは出産祝いをということになり、「何がいいでしょうか?」と質問のメールをしたら、しばらく返事がこない。あれあれ?って思っていたら、「予算は?」って聞かれてしまったので、職場の皆と相談して、またまた予算のメールを返したら。。。 (彼女、結構こだわりがあるから、変な物は贈れないよね。。。。。ブランドとか、洋服ならば素材が何とか、食品ならば添加物か。。。とか色々言いそうだよね等など。。。。そんな噂話をしていたのでした)

すると、なんと携帯のメールで、よくぞここまで長い文章を打ちました!!というほどの「ブランド指定」「製品型番指定」「購入できるデパートの場所指定」「さらに、秋にモデルチェンジをするようなので、お気をつけてください」という詳細なことまで記載したものが届いた・・・・・・・・・・・・・・・・・

メールを読んだ我々は、一瞬どっと疲れを覚えた・・・・・・クラクラしてきた~~~ が、まあ、その指定どおりすればよいので、ありがたいと思うべきなのかもしれないな。。。 なかなか、「こだわり」の人というのは難しいものですが、ある意味一生懸命なので可愛いものかもしれません。(正直、自分は彼女の愚痴ばかりをずっと聞かされてきただけに、子育てと共にもっと成長して欲しいものだと密かに願うばかりです。苦笑 )

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