« 遠軽シール | トップページ | 病院の危機管理 »

2005/02/19

あるリンクの申し出

先日メールで、とある方から私のHPのモンブランの登頂記が参考になるからリンクを貼らせていただけないかという申し入れがあった。

その方はシャモニーを拠点としているガイドのような方で、何年も向こうでツアーガイドなどをされて活躍されている方だった。たぶん外国の登山ガイド資格を正式に持ってはいないよう?だが、(日本での仕事はガイドではない)、登攀ガイドというよりも、もう少しソフトなツアーガイド等のいうイメージの方のようだ。恐らく山好きが高じて何年もクライミング修行をしていて、そのうちに自然に山関係や観光の仕事に従事されている方のようだ。そのHPは割りと最近できたばかりで、シャモニーを中心とした楽しみ方の色々をきちんとした形でまとめられている素敵なHPだった。

で、なんで私が白羽の矢がたったのかというと、その方曰く、「私自身はモンブランのノーマルルートはモンブラン山群の中で一番つまらないコースだとコメントしてるのですが、それでも一度は登りたいと思う人たちの気持ちは理解できるのでモンブラン登山を希望してる人たちへのリポート的な文章を作ろうと考えていました」とあって、それで自分で作ってもよいけど、私の記録がそのあたりの一般ピープルがモンブランに登るとどうなるか?ってあたりをよく描いていると思ったのか?(そういう誉め言葉は書いてなかったが)、それで、リンクを貼らせてくださいとあった。

なんか、誉められたような、けなされたような不思議な気分だ。その方は、当然にクライマーなので、そりゃあクライマーならば、モンブランだって別のもっと面白いミディーからの縦走ルートとか、ボゾン氷河からのルートとか選べるのだろうけど、残念ながら自分は雪山一般縦走レベルで、組織に所属していないし、一緒に外国まで行く山友達がいないのではザイル組む人がとにかくいないんだから、ツアーでとかガイド登山でしかいけないのが実情。(でも、そういう人はかなり多いと思う)

そういうガイドさんレベルで、外国で仕事として山やツアーを生業(なりわい)としている人から、そういうことは言っては欲しくないんですけどね。それを飯にして、自分だって商売している訳じゃない?! 

なんとなく自分が思ったのは、外国人が富士山に夏に一杯登っているけど、無事に登られた方達に向かって「夏の富士山で特に混雑している富士吉田口から登るご来光登山なんて、あんなのは一番つまんない登り方」というようなせりふを言っているような感じだ。言われた外国人はどう感じると思いますか?夏の富士山は、確かにめちゃくちゃ人が多くて推薦できないけど、だけど一杯小屋もあるのである種安心して登れる側面があるのは事実だ。厳冬期は無理でも、本当はもっと静かな秋とか春の時期に登れば、俗世的な夏の富士山とは違ったよさを味わえると思う。だけど、現実的にそういう時期に遠くから来ている外国人に向かって一般的に推薦できますか?やはり、小屋がやっている時期で、気温も高くて、比較的フォロー体制がある夏を一般的には推薦したいと思うけど。それと逆に同じような感じで、モンブランを私ら日本人が遠くから出かけていって、登っている訳です。たとえ私のモンブラン登頂記が参考になると思っても、その前後に「こんなつまんないルート」なんていう文面が書いてあったら、いい気持ちがしないのは事実でしょう。

それでもって、そういう面白くないルートを「ここにリンクしている彼女はこういう風にお馬鹿なように苦労して登って、HPにまとめているのよ」なんていう雰囲気でリンクでもされた日には、不愉快な気分にならざるを得ない。多少本心でなくても、自分ならばリンクをお願いする以上は「そんなめちゃ混雑の富士山で大変だったでしょうけど、やっぱり登れてとてもよかったですね」という程度のコメントで外国から登りに来ている人には言うのが大人のスマートな流儀なんじゃないでしょうか?見も知らずの人にリンクをお願いするのであれば、それ位の心遣いがあってもいいのではないでしょうか?クライマー特有の優越感というのか、そういう特権意識的な現われみたいな気がした。(ごく普通のクライマーならば、それは私も理解する気持ちがある。クライミング生活と普通の社会人生活を両立させるのは大変だと思うから、そういう優越感みたいなせりふっていうのもわかるなって。。。 だけどその人のようないわば職業クライマーみたいな生計をその手のことで立てている人には言われたくない。普通のクライマーや普通の登山者は、みんな日本で一生懸命普通の面白くない?会社員とかの地道な仕事をして旅費や貴重な休暇を利用して来ている。それなりの努力はその人なりにしてきている人が多いと思う。それをプロみたいな人から、そんな登り方はつまんないとケチをつけられたらどんな気分?)

要は、自分のお客さんにでも頼んで「ヨーロッパ一つまんないルートからのモンブラン登山の山行記録」を作ってもらえばいいのにね。なんか心配りのなさが結構傷つくんだよね。

HPからの引用
<ハ-ネスはもちろんアイゼンも履いたことのないバカが平気で モンブラン登山ツア-に参加することが無くなる日を祈ってます。>

こういう文章のそばに自分の山行レポが掲載されるのかと思うと、やっぱり二の足を踏みますね。。。。
アイゼンは特にミックスとかの難しい場面がモンブランでは出てこないので自分のアイゼンワークで足りたようですが、ハーネス自体はなんせ当時はクライミングはやっていなかったので、慌てて一度だけクライミング教室に行ってどんなものか体験したレベルだから、あまり大きな事は言えません。

全体にその方のHPを拝見すると、実はとても誠実で本音で語っているような方で、恐らくお会いしたらとても良い方だと思う。だけど、人に何かを頼むということの意味をもう少し考えて欲しかったです。まあ、リンクのお願いのメールに対しては、こちらも風邪をずっと引いていて返事をする気にもなりませんでした。どうせあちこちにでもお願いしているでしょうし、私へリンクをお願いしたことすら恐らく今頃忘れてしまっているでしょう。このブログも読まれないと思いますが、一応これが私の正式なご返答です。公開になりましたが、あしからず。

|

« 遠軽シール | トップページ | 病院の危機管理 »

コメント

人の感じ方とか気持ちって難しいですから、十分気をつけないといけませんね。
モンブラン、私にとっては行けるだけでうれしかったです。
それを「つまんないルート」って言われると、そりゃガックリですね。
私の所に来ないことを祈ってます。

投稿: GAMO | 2005/02/20 19:36

MINMINさん

この手の世界には足も向けなれないレベルなので、難しい事は抜きにしても、MINMINさんの感じ方に何だかすっきりと良い気分になったのは何故かなぁ〜
社会的な常識の範囲の話だからだろうか。
人に物を頼む時のルールって有るよね。
日常的に行ける山では無い海外の山を登った人に、つまんないルートなんて言うのは、無神経よ。
ガイドの人って、そう言う感じ方をして案内してると思われるよね。
きちんと、楽しませて上げようと頑張っている人も多いだろうに。

投稿: 山百合子 | 2005/02/20 21:05

無神経な言葉にはカチンとくることもありますよね。
ザイルも使えない私などから見れば、どのルートであろうとモンブランに登頂されたというだけでMINMINさんは尊敬の対象です。貴重な人生の時間を、「つまらない人」の言葉に悩むことに費やすのはもったいないので、さっさと忘れて楽しく有意義なことに使いましょうよ。
それにしても、MINMINさんの記事には他山の石とすべき事柄が多くて、ためになります。

投稿: かめの | 2005/02/21 00:08

☆GAMOさん
ほんと、人の気持ちって、ほんのちょっとのところで変わってくるんですよね。確かに現在では、モンブランのあのルートはその筋の方には、そう言われているということも客観的には知ってはいますが・・・
でも、感情的には「私にとっては行けるだけでうれしかったです」というまさにその通りです!!
当時の劣悪な職場環境を考えるとよく行けたと、自分のことを誉めたいです。(涙、涙~~)
GAMOさんの記録を改めて拝見しましたが、私よりも1時間も速くて、全然楽勝に登られているので、恐らくその方の意図するものとは違うので行かないでしょう(笑)

☆山百合子さん
「社会常識の範囲」って、ホントそんな感じのことですね。別に山の話でなくても同じようなことってありますね。
メールのどこかにでも、例えば「とても貴女のHPの内容が多くの他の人の参考になる良い教訓を含んだ内容なので、是非リンクさせていただきませんか?」とかいう風にでも、社交儀礼でもよいから誉め殺し?でもいいけど、少しはそういうニュアンスを書いたら、自分も結構単純なんで、誉められれば嬉しいですから、快くイエスと言ったかもしれませんが。
なんもそんなことなくて、いきなりあっさりリンクしてくれって・・・ 言葉足らずなのか、そういう人間なのか、ちゃんと表現しないと意図は伝わらないですね。

投稿: MINMIN | 2005/02/21 00:10

かめのさん

いやいや、ご心配なく。ここでこうやって書くことによって、大いにストレス発散させているのですよ。(笑)

でも、ちょっとした表現方法って、自分自身も気をつけなくてはと思うところです。

投稿: MINMIN | 2005/02/21 00:17

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 遠軽シール | トップページ | 病院の危機管理 »