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2006/09/20

道迷い

いつも拝見している登山論を中心としたS氏の某プログは自分のお気に入りだが、先日の記事で日本の山岳組織などでの公的な報告書で、これからは「中高年登山」ならぬ、「高齢者遭難時代の幕開け」という記事が載っていたことが書かれていた。


自分はこの報告書を読んだわけではないが、S氏が興味深くまとめていたので、以下に引用しつつ、自分がこの話を読んで感じたことなどを書いてみようと思う。(S氏には引用する旨は承諾得ております)

以下はS氏の引用

>最新の報告書(第3回)は「高齢者遭難時代の幕開け」というショッキングなサブタイトルが付いている。特に「道迷い」と加齢との関係を強調している。加齢は様々な事故原因と密接に関係していることと認識しているが、「道迷い」との関連についてはたいていの登山者は認識していないのではないだろうか。加齢は経験を積むことと重なるので、「道迷い」はしにくくなると勘違いしていないだろうか。加齢とともに記憶力や注意力は確実に落ちてくるようだ。


私はこの部分を読んで、加齢は記憶力、注意力の低下だけでなく、<物事への硬直した考え方>がもっと問題なのでは?と思う。よく言うところの<年とって頑固になっちゃって・・・・>というあれである。人によっては頑固爺さん&婆さんになる人と、正反対になんでもOKで丸くなってしまう人とがいるように見受ける。たぶん、<柔らか頭で柔軟に対処すること>が山では肝要だということで、加齢だけでもなく、本人の性格なんかにもよるんじゃないかと思う。


実は自分がかつてお世話になっていた職場の皆がハイキングの集いみたいなのを月に2回ぐらいずつやっていて、3時間~長くて5時間ぐらいの軽いハイキングに10名前後でよく出没している。自分も誘われることもかつてはあったけど、どうも職場の人間関係を引っ張ってしまうので、自分は山だけは職場の人間関係を持ち込みたくないという考えがあってずっと不参加。そのリーダーは、自分が大変にお世話になったおやじさんなんで、絶対に反対意見は言えないのです。職場では頑固職人なんて別名で呼ばれるほどリーダー氏はこだわりの仕事のぶりでした。(現在60歳を少し越したぐらい)


もともと仕事でも頑固でしたから、当然山でのリーダーぶりも頑固らしく、一緒に行った人の話では、ちょっとした道迷いを割りとしょっちゅうやってしまうそうです。周りの人も意見が言いにくいらしい?一例は鎌倉アルプスで起こったことなのだけど、(私は行ったことない場所だけど、地形図は思い浮かぶのでが、話をきいていて)、どうみても右折するべきところを、左折してしまったので目的地に全くたどりつけず。まあ、あのあたりは生命の危機が迫るような場所でないので、正反対の場所にでて、それなりに下山後に鎌倉散策を楽しまれた・ということでした。でも、やっぱり典型的な道迷いのパターンでした。(肝心の所で、アレアレと何人かが思ったのですが、地図もよく確認せずに思い込みで進んでしまったようです。あれ?って思う人がいても言いにくかったり、その人も確信を持てないレベルなので、漠然と不安なまま突っ込んじゃったそうです。)


典型的な道迷いパターンを何度かやっているようですが、いずれも可愛らしい山や里山クラスや、アプローチでの道迷い程度なので、真剣に困ったことまではないようですが。他のメンバーもほとんど地図をしっかり持ってくるとかもないよう。連れられて行く人達はハイキングブックの該当箇所だけのコピーを持っていくだけぐらいの感じかな?登る山の名前も1週間経つわからなくなる・・・っていう典型的の宴会登山とか親睦がメインの感じです。リーダー氏もどの程度の地図を持っているのか?磁石を持っているのか?単純な山の話ならば自分も意見言えますが、あまりに恩がある方なので、ご一緒して意見言ってヒンシュクをかうのも困るので、やっぱり言えない自分ですから山はご一緒できません。(本当はいつか忠告してあげたい部分もあるのだけど。)


さてさて、S氏のプログはそのあとで、次のような形でまとめてある。

>テレビでどんな趣味がボケ防止に役立つかを放送していた。歩くだけでは肉体の老化は防ぐが脳の老化には効果が薄いそうだ。登山にあてはめると、ただ何も考えずに歩くだけの人は注意が必要だ。「道迷い」予備軍となってしまう。登山者よ、もっと山を考え語ろうではないか。

単純な登山道では脳は活性化されないってことなんでしょうね。岩稜帯や雪山や沢などの変化に富んだ山登りをすれば、常に色々と考えざるを得ないから結構脳は活性化するんでしょうけど。単純な土の登山道で、道標は地図をみなくて済むぐらいにバッチリの舗装道路状態の道の登山では脳は眠った状態なのかなあ?


自分自身も、いつまでも柔軟な頭で山登りを続けていきたいものです。


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登山」カテゴリの記事

コメント

「単純な登山道では脳は活性化されないってことなんでしょうね。」との意見ですが、私の真意が伝わらず私の文章のあいまいさを反省しています。
どんな山でもただ歩くだけでなく、計画を練ったり、周辺領域(例えば歴史)のことを調べたり、山行を文字や写真で振り返ったり、山の楽しさを語り合ったりと、多少なりとも頭を使ったことをしたらということを言いたかっただけです。

投稿: 引用されたS | 2006/09/21 09:55

Sさん
どうも、私のプログに初書き込みありがとうございます&いらっしゃいませ~!

実は私も昨日結構夜遅くプログをアップして、もう一度内容をあれでよかったかな?って思っていたところです。それは、たとえば単純に歩くだけでなくて、お花の名前を覚えたり確認しながら歩いたり、写真を撮ることにこだわってみるとか、山行く記録を充実したものにしてまとめてみる・・・などの楽しみを加えればいいなあって思っていたのです。帰宅したら、少し加筆しようかと思っていたところ・・・

ちょうど、バッチリの内容でコメントされていて、まるで以心伝心?さすがSさんだなって感心してしまいました。今後ともよろしくです。

投稿: MINMIN | 2006/09/21 21:17

Sさんのブログ是非拝見したいな・・・

投稿: mogu | 2006/09/29 10:09

moguさん
Sさんはなかなか慎重な方なので、オープンにしてはまずそうな?
山の超ベテランらしい含蓄のある内容のプログなので、
ご紹介できないのが残念です。

投稿: MINMIN | 2006/09/29 23:43

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