« 自転車発見! | トップページ | 紅葉の小川山でクライミング♪(1日目) »

2006/10/16

遭難と山岳ガイド

今週末に参加したクライミングの講習会で、先日の白馬岳の遭難の時のガイドの田上さんを知る人と出合った。私は東京ということもあって、まさか九州をメインにしているガイドさんの情報を得るとは思わなかった。その方とはそのことで多くを語ったわけではないので、ごく概略の話を書くとする。

彼女の記憶によると、たぶん2000年前後頃に参加した日本アルパインガイド協会の講習会でお会いしたのだという。そのときは田上氏はガイド資格をとるためのテスト生のような身分だったそうだ。彼女が参加したのが谷川岳の冬山訓練で雪洞を掘るような内容の講習会とのこと。メインのガイドさんが講師で、田上氏はガイド資格を取る為にガイド助手のような形で皆に接しており、実質はそのときがガイド試験だったそうだ。

そのときの記憶では、あまり綺麗な雪洞はできなかったそうだ(ガイド助手の指導の仕方が悪かったのか、生徒さんのやり方が悪かったのか、はたまた、雪質が悪かったとか、雪が少なかった、多過ぎた等・・・・そのような詳細は教えていただけなかったが。)その後、そのテストには合格して後日田上氏はガイド資格を取得した・・というのが彼女の記憶であった。

彼女の印象では、田上氏は「とてもニコニコしていて、穏やかな性格の方のようでした。」という。だから「強くおばさま達から言われたりすると、言いなりになったり、強く断れないタイプの方ではないだろうか?」というものだ。

結果として、今回4名もの死者が出てしまった。報道では「予想できないほどの天気の急変」等と言っているようだが、自分の予想では北アルプスは荒れるだろう・・・と予想したのでパス。1989年の立山の大量遭難をどうしても必ず自分は連想するので、10月の山は絶対に無理をしてはいけないと思っている。実際に7日の朝は天気は良くなかった。下界の雨は上では雪が常識。夏でもあんなにきついコースを登る人は稀で、下る人がたまにいるぐらいというコースだと思う。いくら静かなコースが好きでも、屈強な若者ならイザ知らず(若者はあんなところは登らないか? 苦笑)、この時期にはどうかと思う。引き返す勇気(特に九州からはるばる来ているのだから、大変だとは思うけど)も大切だし、プロガイドならば、代替案の2つや3つぐらい準備してきなさいと思うものだ。

今回の遭難はガイドの天候の判断ミスということだけど、ガイドの性格がもっと厳しくて人をきちんと抑えて説得できることができる性格ならば恐らく今回の遭難は起きなかったのではないだろうか? と、彼女の話を聞いて思った。凛として断る、厳しいことも言うという部分がないと、ぬくぬくモードのガイドではそれじゃあ、単なる道案内とかボッカ要員、あるいは旅の添乗員・・・・ってことになってしまうんじゃないでしょうか。ヨーロッパのガイドのように、お客を強制に降ろすぐらいの文化も必要かと思う。

【追加情報】
彼女の参加した山の講習会は、3月の谷川岳だったそうです。その雪洞は、なんと途中で使用中に壊れてしまって、大変な状態になってしまったそうです。私は実は雪洞を掘ったことがないので、なんともコメントできないのですが、その話を聞いた私の従事しているSガイドによると「多少の不具合ならばあることだけど、潰れてしまうというのはよっぽど作り方が下手(場所の選定ミスなど)なんですね」とのこと。3月は谷川は最も雪がある時期なので、確かに作りやすそうに思うのですが・・・・・。やっぱり、田上ガイドは雪との接し方などがイマイチだったのではないでしょうか? 少なくとも本州の雪山得意のガイドに比べるとイマイチなんでしょうかね。

|

« 自転車発見! | トップページ | 紅葉の小川山でクライミング♪(1日目) »

コメント

MINMINさん、こんばんは!

私もこの事故は本当に「ガイドがついていながら・・」と怒り心頭でした。
3連休は私も当初は北アルプス(後立山)に行く予定でしたが、6~7日と「台風並みの低気圧」が近づいてたので、諦めて転進しました。
なので、何故ガイドが撤退しなかったのか、不思議でした。
判断できなかった訳はなく、説得できなかったというMINMINさんの分析に、納得した所。

#私は実家が福岡で、母親が地元の山岳会(といってもハイキング程度なのてハイキングクラブか?)に入っているので、ヒトゴトではなく。福岡のガイドはそんなにレベルが低いのか、と愕然として母親に危ない所には行くなと釘を刺しました。(自分は行くけど)

#それにつけても、ヨーロッパのガイドの冷たさ(?)には悲しくなりましたが、あれはあれでプロの仕事なんだな、と少し見方を改めました。
#今年の夏に行ったマッターホルンのテストツアーのポリュックスも2回中止になりました。(2度目はクラインマッターホルンまでロープウェイで行きながら)
私はガイドに文句言う英語力がないので黙ってましたが、同じツアーの参加者のイギリス人は1週間待ちの後だったらしく、「私は明日イギリスに帰らなければならない」、「空は青いが引き返すのか」とプレッシャーをかけていましたが、殆ど“無視”、“相手にせず”といった態度でした。強い。。。

投稿: Hirarin | 2006/10/17 23:18

Hirarinさん
九州出身の方でしたか。より身近に感じることでしょうね。
やはり本州まで飛行機で恐らく来て登る(白馬から栂海新道をへて日本海へのルート)となると、私のような関東勢とは思い入れのレベルは違うとは思います。でも、それが命取りになるのは残念なことですね。

ヨーロッパのガイドは、夏山でも実質は日本の雪山みたいなもんだから、やっぱり絶対に無理をさせないと思います。ホワイトアウトになったりしたら、半端じゃない厳しさだと思いますから。私のときもレポをみていただければわかると思うけど、ポリュックスに登れるまで何日もかかりましたから。

★今日、ガイド講習の机上講習会があったので、またまた新たな情報がわかったので、本文の最後に追加情報としてプラスして加筆しておりますので、ごらんくださいませ。

投稿: MINMIN | 2006/10/19 00:29

遭難が起きた日に餓鬼に行ってました。土曜日が悪いのは覚悟のうえ(下から登るだけなので)、日曜日は回復と踏んでいましたが、日曜日は更に悪かった(小屋で停滞)。湿雪と風で、稜線上で行動したら、即疲労凍死といった状況でした。但し、月曜日は朝から最高の天気で、まさに三段染め、一年に一回あるかないかという好条件でした。今回の遭難は、穂高の分も含めて、やはり気象遭難と呼ぶべきと思います。雪もそうですが、あの風で稜線で吹かれれば、体温は急激に奪われます。冬の完全装備ならばまた別でしょうが、秋山はやはり怖いというのが実感です。

投稿: Yuji | 2006/10/19 12:55

やっぱりYuji君は予定通り餓鬼岳に登りに行ったのですね。自分も実は候補の1つにはなっていたのですが。私は足の具合もイマイチだったので、行きませんでしたが。
予想は私も全く同じですね。土曜日は小屋までは樹林帯なので登れる・・・。日曜日は回復って私も思いました。

最高の三段染め、いいなあ。。。。あまりいつも秋の山は登っていないので、掲示板の方にでも写真を貼ってみてね。

投稿: MINMIN | 2006/10/19 20:49

MINMINさん、こんばんは。
留守中のことなので、詳しくは分かりませんが4人もなくなったとは大変な遭難事故ですね。ガイドがついているという事で参加者もお任せとか安心とかあったのでは?
比較にはなりませんが、ハイキングでも事前に行き先のガイドブックのコピーを送るのですが、当日持ってこなかったり読んでこなかったりで、なかなか主体的な山行になりません。
来週2泊3日で八つ岳に行きますが、天候が悪ければ山は雪ですね。そのときは稜線に出ないで引き返すことにします。
予定では本沢温泉と白駒荘の2小屋ゲットなんですけどね。

投稿: にしはは | 2006/10/19 23:45

にしははさま
中国から帰国、おかえりなさい。
またお土産話が楽しみです。

ハイキングでもコピーや地図を持ってこない人がいるのですね。主体的な山・・・そこなんだけど、とっても大切な部分は。でも、人に山への想いは違いから難しいですね。

本沢温泉、いいなあ~、この前の3連休でうまく縦走できればあのあたりに下山したいと思っていたのですが。たまたま2つとも使ったことある小屋です。お気をつけていってらっい。

投稿: MINMIN | 2006/10/21 01:08

MINMINさん、バックグラウンドの写真、変えられたのですね。うーん。とっても素敵。
前回のもそうですが、どっからどう撮ればこんなに奥行きと広がりがある写真が撮れるのか不思議です。

#遭難事故記事のその後も拝読しました!こちらも唸ってしまいました。
ガイド登山、というと参加する方はすっかり安心しがちだと思いますが、ガイドが参加者の体力、耐寒能力などを把握している訳ではないので、難しい面はあるとは思います。が、しかし、ガイドのレベルの差がこれほどあるのも問題だと思います。
他の実力を備えたガイドのためにも、何とかならないのかとは思いました。。。(具体策は思いつきませんが)

投稿: Hirarin | 2006/10/22 19:49

Hirariさん
どうも、写真を誉めてくださってありがとうございます。
この写真は、実はマッターホルン山頂から撮った写真です。
実際の写真はもっと漠然とした写真なのですが、ブログの上の壁紙は横長にする必要があるので、実際の写真の上4分の1位をトリミングして使ってます。目の不思議な作用で、横広にするとそういう風に開放感のある写真に見えます。
(ちなみに前回までの写真も同様にトリミングしました。あの写真はハイキングコースから撮った写真です。

ガイドのレベルの問題は深刻なようですね。最近でこそ、ガイドも登攀ガイドとか、上級登攀ガイドとか、マウンテニアリングガイドとか色々分かれているようですね。ガイド組織も幾つもあるから、どれを選ぶかもあります。

条件の良いときは誰でもいい部分もあるけど、いざという時には頼れる経験豊富な修羅場を潜り抜けてきたようなガイドが頼りになると思います。口コミ情報、ネット情報などをうまく利用して、ガイドさんを使うならば良いガイドと出会いたいですね。

投稿: MINMIN | 2006/10/22 23:55

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/53364/12312250

この記事へのトラックバック一覧です: 遭難と山岳ガイド:

« 自転車発見! | トップページ | 紅葉の小川山でクライミング♪(1日目) »