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2008/04/17

シャモニーのお金持ち登山客の話

昨日は久しぶりにクライミング関係の机上講習会に参加した。その後の飲み会に参加して、面白い話を聞いた。

その話をしてくれたのは講師のガイドさんの知り合いで、飲み会にたまたま参加した若者の話だった。今はフランスのシャモニーに住んでいて、久しぶりに日本に一時帰国していて、シャモニーでは山や旅行関係などの仕事をしているそうだ。(もちろん、山が大好きで本格的に登山やっている方です。)

シャモニーは登山の世界ではツェルマットと並ぶ世界的な登山基地である。若者が話した内容では、今シャモニーで最も目立つのが、ロシア、中国、韓国、インドなどの急激な経済発展をしている国々の人達だという。特にロシア人は目立つという。ハイキングなど人達も含めての意味もあるようだけど、その時の話の要旨としては、むしろモンブランなどの本格的な雪山やクライミングなどの話も踏まえての話だった。

フランス語のガイドブックでは、「モンブランは装備さえあって、登山ガイドがつけば誰でも登れる」みたいなことが書いてあるものもあるそうだ。それをまともに受けている人達もいるとのこと。とにかく、彼らはシャモニーに来て、装備一式を上から下まで全部を買い揃える(シャモニーは私も行ったことあるけど、登山道具全体は日本よりも高い感じがした。各国との通貨の強さがあるから、一律なんともいえないけど。)。まあ半端じゃないお買い物状態らしい。日本の感覚ならば10万とかでなくて、数十万円とか根こそぎ買いまくる感じらしい。

そもそも、全く登山をしたことが無い人達が多く、かなり驚かされることも起こっているようだ。若者氏が遭遇したある岩場でのシーン。インド人で上から下まで全部新品ピカピカの人が親子連れ2名がいた。若者氏に「トップロープのかけ方がわからないから、あなたかけてくださいよ」と頼まれたという。クライミングは登る人、支える人(ビレイヤー)がきちんとその仕組みがわかっていないと大変危ない。若者氏は、「ビレイの仕方を知ってますか?」と聞いたところ、「大丈夫ね、さっきお店で装備を買ったときに、ビレイの仕組みを聞いたから」という。ビレイで失敗すると、クライミングは即=死に直結するから大変重要なものだ。店員さんにちょこちょこっと聞いただけで、うろ覚えでやるのでは安全は確保できない。若者氏は「仮にトップロープをかけても、あなた達が危ないのでロープはかけられません。」と言って、断ったそうだ。ガイドを雇えばこういうのは安心なんでしょうけどね・・・・。そもそも、どれぐらい危険かよくわかっていないというのは怖いことですね。

まあ、とにかくなかなか派手なお金の使い方のようで、これらの国々の富裕層というのは、本当に富裕なんだなあと痛感。発想も豪快だし、お金の使い方もダイナミックですね。日本人もかなりシャモニーには行っていると思うけど、もともと日本では登山は割りとストイックな感じの人がやっているスポーツという側面があって、あんまりこういう感じの人の話は聞かない。日本人で日本で全く登山をやったことなくて、シャモニーに来て、札束をびらつかせて装備を買い集めて登るタイプは少ないかなあ? 山屋だなんて自負している人達は、いかに節約して山を登るか・・・・なんていう人達が多いような? (日本がバブルの頃ではどうだったのでしょうか?)

最近は、日本でもお金を持った中高年層で従来の山屋の感覚と違う、世界の富裕層までには及ばなくても、そこそこにリッチで、たまに登山道具を一気に買い集める人の話もちらほらと聞くけどね。。。。 

なかなか自分的には興味深い話でした。

【さらなる考察】

ここから上までの記事をアップした後で、あれこれ考えていたら、さらに思い当たることがあった。

ロシアも中国もインドもとても広い国である。中国で一番富裕層がいると思われる上海にしても、シャモニーでできるような登山をできる所自体が物凄く遠い。 日本ならば車を走らせれば数時間以内で山登りはできるけど、上海からは気の遠くなるような距離を行かないとアルパイン的な光景には出会えないのではと思う。それに街にも登山道具屋さんがあるのだろうか?インドの都市部から登山をできる場所までは何千キロ?インドヒマラヤまで行く必要があるかも?(韓国は今は大変な登山ブームで、かなりの登山道具店があるそうだ。日本以上かも?国土も狭いので日本に近い感覚かもしれない)

そう考えると、シャモニーで山道具を買い捲るのも彼らにとってある種必然なのかもしれない。また、インターネットの影響もあるから、以前よりずっと情報はグローバル。そうなると、マッターホルンで数年前から行われているガイド登山の事前テストへの流れも本当に納得という感じです。山自体が全く初めてのお客さんがマッターホルンに殺到するようでは、ガイドも自分の身を守るために規制を敷く必要があるからでしょう。

考え出すといろいろと深い問題だなあ・・・・。

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コメント

ちょっと論点がずれるかも知れませんが、
成田空港でスイス行きの飛行機の搭乗待ちの場所に、
中高年パーティーがばりばりのハイキングルックでいるのに
出会ったことってありませんか?

見るからに山シャツ・山ズボン・山ハット。
おまけに足元は登山靴。

確かに山ではそれは正装なんだけど、
これから飛行機に乗って、さらにホテルに向かうという場合、
明らかにTPOに反していますよね。
無理におしゃれである必要はなくても、
場にふさわしい装いと振る舞いは必要なわけで、
日本人ってそういうのが割と苦手なのではなかろうか、
と海外へ出るたびに思う次第です。

主題とすれ違ったコメントですみません。

投稿: ju9cho | 2008/04/18 00:13

その手の格好の人は登山用品店にもよくいらっしゃいますね。
まあ私もその昔はジーパンスニーカーでジャバジャバ滝登ったり、ドロドロボロボロ
完全沢装備で新幹線とかなんで、人の事は言えませんがきっつい事しに行くのに
余分なもんを持ちたくないというのが本音だす。
海外登山行った事ないんで分かりまへんがまたちゃうんでしょうねえ。

投稿: にゅで | 2008/04/18 14:34

面白いですねえ。
いつかYahooの掲示板がらみで、何十万も山道具を一揆に買うなんて有得ないと書いたら、MINMINさんから最近はそういう人もいると教えてもらいましたが、シャモニーでは当たり前って事ですね。

誰から聞いたのか忘れましたが、シャモニーではモンブランに登りにくる日本人が余りに力不足なので、評判が悪いと聞きました。 しかし、これなら日本人の登山者は遥かにマシ。

エベレストでも一寸前のアジア某国・某国等々の登山隊は、なかなか陳腐な存在だった様ですが、お金があればモンブランは誰でも登れるという訳ですね。
ふーん、仏蘭西のガイドブックの言わんとしてるのは、「仏蘭西人のガイドがいれば、貴方も登れます」って事なのでしょうか。

投稿: REI | 2008/04/18 20:43

2月にニセコ、倶知安に行った時、タキグチスポーツとかで一式セットで5人分とか家族全員分の(山)スキー道具を買って行くオーズィーが普通にいました。
暇だったんで何回も行く内に店員とも話しをするようになり、彼らが言うには「イッキ買い」の外人は普通らしかったです。

豪ドルのレートのせいもあるのか、本国ではなかなか手に入らないのもあるのか、来ていない人の分まで買う客もいるとか。

一回に金を落とす額が 50万とか 100万とかなんで、店も外人、サマサマでしたね。私など4~5回は店に行ったが、5,000 円も落としてないしねぇ。

ほな! jun1!

投稿: 糸屯 一 | 2008/04/18 21:11

★ju9choさん
論点はずらしているけど、貴重な提言ですね。
海外旅行慣れしているju9choさんらしい発言!
確かに、スイス行きの場所には、その手の方達を見かけますね。登山ベストなどをプラスすると完璧かも。

登山靴はツアー登山だと旅行会社で持ち物アドバイスがあるので、それを守れば普通の靴で来るのでしょうけど。ただ、荷物一杯だとハイキングブーツをスーツケースに入れると重量制限にひっかかるという問題が・・・・。使うホテルを考えると、3つ星以上ぐらいだとやはりスマートにある程度決めたいですが。。。

でも、実は私自身のことを考えると、飛行機に乗るときの洋服と山での洋服があまり違わなかったりして(笑)Tシャツ、フリースぐらいなので、普通に休日の街着でも着るような感じです。素材だけは山仕様みたいな感じかなあ・・・。
あまり人のことは言えないかも ボリボリ・・・・。

投稿: MINMIN | 2008/04/18 22:29

★にゅでさん
にゅでさんのコメントは、↑のju9choさんへのものみたいですね。日本でも列車移動だと特に余計な物を持っての移動は厳禁ですね、特にきつい山に行けば行くほど・・・・

ただ、ヨーロッパアルプスには最短でも12時間位飛行機乗っていくし、さらに乗り継ぎやら移動を考えるとホテルに着くまでは相当時間かかります。その間ずっと登山靴を履いているのは、私には苦痛そのものですね。真夏でも普通に日本の冬山以上に吹雪くことがあるアルプスは、夏から冬までの洋服をそろえて持って行くので結構荷物が多くなってしまいます。(汗)

まあ、あまりハードに登らないハイキングの方達ならば、もう少し荷物も軽くなるでしょうけど。やっぱり、飛行場からハイキングルックで居た方がモチベーションがあがるからかなあ?(笑)

投稿: MINMIN | 2008/04/18 22:40

★REIさん
この話は、まさにお酒の席で例のYahooの掲示板がらみでの遭難事故の話から関連して出てきた話題でした。まさに、シャモニーでは、装備の一気買いは当たり前で世界標準?ですかね(苦笑)【さらなる考察】で書いたような事情があるならば、同情?すべき部分も多いかなあ・・・・。

>シャモニーではモンブランに登りにくる日本人が余りに力不足なので評判が悪いと聞きました。しかし、これなら日本人の登山者は遥かにマシ。

これは、何ともコメントし難いです。私の目からみると、海外の山に登ると外人さんの体力はかなり強い人が目立ちます。山に慣れていなくても、モンブランのような山ならばテクニカルな部分があまりないので、体力があればだいぶ有利です。日本人は残念ながら中高年というよりも、退職者位の人もかなり多いので、イメージが良くないかもしれません。ロシア人なら体がいかにも大きそう。肥満ではまずいですが、若さも加えれば誰でも登れる感覚に思うかもしれませんね。

まあ、フランスのガイドブックといわなくても、ネットなどでの体験記などでも、それに近いことを書いているサイトは結構日本でも見かけますから。。。でも実は一番の登頂への鍵はお気ですね。

投稿: MINMIN | 2008/04/18 22:55

★糸屯一君
おお、やっぱり、その手の話が登場しましたか! ニセコも一気買いの名所ってことですね!オージーが50万、100万とならば、ニセコのお店は笑いが止まらないでしょうね。別荘地帯もだいぶ買われているようだし。

こうやって話を聞くと、外国まで登りや滑りに来ている彼らは、似たような行動パターンを取るわけですね。平均でも2週間とか3週間ぐらいのバカンスで来るわけで、やっぱり気分もどーんとリラックス気分ですね。

ところで日曜日の件、もし行くようならば自宅PCへメールくださいませ。お天気は微妙過ぎますが・・・・ 

投稿: MINMIN | 2008/04/18 23:01

> 平均でも2週間とか3週間ぐらいのバカンス

ニセコに来てる連中は直接聞いた感じでは、短いヤツで5日、長くても一週間程度でしたねぇ。
でも、日光とか大阪観光もするらしいので、そのくらいは休めてるのかな。

# 私が10日間居ると言ったら羨ましいという外人も..。

日曜、どこも「曇り後時々晴れ」予報なので、山は回復が遅いし、今週はパスですねぇ..。

投稿: 糸屯一 | 2008/04/19 10:59

例の掲示板ですか! あの経歴は本物だったのですか?
何か新しい事が判りましたか?

バブルの頃の日本人なら、パリでブランド物一気買いでしょうか。 ロシア人ならそんな感じかもしれませんね。
シャモニーは殆どの高級アウトドアブランドが買えますよね。

ニセコで一気買いのオージーは凄いですねえ!
日本経済復興の為、一気買いでも土地買占めでもしてもらいましょう。

投稿: REI | 2008/04/19 11:28

★糸屯一君
長くて1週間かあ・・・ ただ、最近は別荘買って住んでいる人とかもいるだろうから、そういう人は長いかもなあ。千歳空港からオーストラリアへ直行便で帰る人達もいるけど、日本観光も兼ねているとは、それは日本文化の理解という意味ではとっても有意義ですね。
ニセコだけでなく、日本のいい所が外国にも口コミで広がっていくといいですね。

今週の件は了解です! 今日は晴れ間出てきているけど、風強いなあ・・・

投稿: MINMIN | 2008/04/19 13:58

★REIさん
例の掲示板の話は、途中から私はその話題に加わったので、全ての詳細は把握してません。ただ、例の経歴詐称の一番おかしい部分のアイガー北壁18歳単独登頂については、ガイドさんも絶対におかしいと言っておりました。

ガイドさんはアイガー北壁登ってますが、それでも相当に経験を積んだあとのことですし、単独ではありません。あそこまでの凄い所を単独で登る人ならば、登山界の狭いディープな情報網の中で誰にも知られず登ることはありえないということでした。そこに至るまでの経験の上で、必ず名前が知られるということです。

全体に他の人の話でも、多少の経験はあったかもしれないけど、本当には深く登山経験がなかったのでは?という意見が多かったです。素人は騙せても、それなりの経験を積むと騙せなくなるっていうのかな。

ロシア人のシャモニーのアウトドア一気買いは、まさに日本人のバブル期のパリブランド買いと似てますね。まあ、怪我や命に支障がなければの話が前提ですが、大いに一気買いをしていただき、景気向上に貢献していただくのが、正解ですね♪

投稿: MINMIN | 2008/04/19 14:10

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