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2009/07/05

映画「富士山頂」

昨日の夜、故石原裕次郎さんの主演映画「富士山頂」が23回忌法要記念にテレビで放映されていた。事前チェックがされていなかったので、たまたまテレビをつけたら最初の映画のテロップが流れ始めるところだったので、ぎりぎりセーフ。

(参考にはこちらのサイト

石原裕次郎さんはこの映画は映画館で見てほしいという趣旨のもとで、今までほとんどテレビで放映されていなかったもの。原作は私が大好きな作家の新田次郎とあれば、見ないはずはありません!

せっかくだからビデオに撮ろうと思ったけど、実はタイマー録画以外の直接放送時間中にHDDに録画する方法がわからなかったので、マニュアルを急遽見てもわからず・・・・。 録画は断念。しっかりと放送のオンタイムでみることにしました。

映画の内容は富士山レーダーの設置の話です。新田次郎氏が気象庁の富士山レーダーの設置の責任者の課長さんでしたから、映画では芦田伸介さんの役にあたります。原作は文庫本も持っているので2,3回読んだことがあります。映画はほぼ原作に忠実に描かれていると思いますが、やっぱり原作の方がよりリアルです。

映画には皆さん俳優さんが若い! 上司の宇野重吉さん、馬力組合長の勝新太郎さんなど亡くなられている方も多いです。建設会社の現場監督の山崎務さんもお顔が丸くてびっくり。渡哲也さんは当時からかっこいい! 星由里子さん、市原悦子さん、田中邦衛さんなどなど・・・ 端役でも、今は大活躍の名俳優が一杯。見ればみるほど俳優さんの若い頃のことが面白い。

・・・・というような見方もありますが、もちろん、中身はとても硬い話です。NHKのプロジェクトXでも富士山の気象レーダーの話はテーマになってますが、原作を見てわかりにくかった部分などの技術的な部分なども画像で見るとわかりやすかったです。結局、映画ではこのレーダー設置のお成功のあとで転勤命令がでて地方に飛ばされる・・・・という設定でした。実際は、新田次郎氏はすでに作家として2足のわらじを履いていたので、この時点で気象庁を脱サラして、作家本業になるという訳です。

★以下は山屋的発想?から見た映画への突っ込みです★
・2月の厳冬期にこんな風に視察で登れてしまうほど冬富士は甘くないだろう。(厳冬でなくて、残雪期でも相当に大変なのに・・・・) まあ、これはしようがないですね。
・黄色いヤッケが大活躍。私が高校生の時に山を始めたとき、ああいうプルオーバーの防寒着をヤッケと呼んでました。父もそういうのを持っていたし、私も3シーズン用のを持っていたので、懐かしいです。最近のジャケットは皆フロントが全開するものですが。それに、やっぱりキスリング
(黄色いっぽい生地のザックのことです)が一杯。製作された1970年ならば当たり前ですね。

・裕次郎さんのゴーグルに一瞬ちらと、フランス製を示すシールが貼ってあったのに気づいた方はおりますか? 当時はああいうおしゃれなゴーグルはフランス製だったんですね。

・最後のシーンで裕次郎が富士山レーダーを満足そうに眺めているシーンで着ている洋服は紺の上下に白いベスト。真っ白な色が目にも鮮やかに見えました。裕次郎さんは当時としては脚が長くてかっこいいということでも有名だったけど、やっぱ脚が長いわぁ~! そんなことよりも、今でも粋に見える白いベスト、よく山ではベストを着ている中高年を多く見かけますが、昨日の裕次郎ほどかっこよく着ている人は少ないだろう・・・・・なんて思ったりもしました。(私はベストは着ない派ですが。)

・既に今は富士山レーダーは撤去されていて、かなりさびしいと思っている私です。レーダードームがある時代に私は確か2度ほど登っていますが、年を経るとそこにあったことさえ記憶されない時代が来るのかな?と思うと悲しいですね。気象観測も宇宙から観測する時代なので、格段の進歩といえば進歩ですが。

**************

とっても、ざっくりとした思いつきをまとめてみました。石原裕次郎さんは私の子供の頃に「太陽にほえろ」のボス役のイメージが強く、夢中であのテレビを見ていた時期があります。さらに、小樽に行った際には、出来たばかりの石原裕次郎記念館に行ったというぐらいですから、結構やっぱり好きなんです。お兄様の慎太郎さんが書かれた「弟」というエッセイも買って読んでます。(黒部の太陽という映画もぜひ見たいなあ・・・・・。確かビデオ化されていないような?)

ヒーローはいまや伝説となったようですね。ふと、美人薄命のまま逝ってしまった夏目雅子さんを想い出してしまいました。でも、本当は美人のまま生きている吉永小百合さんの方がもっと凄いかも?!

映画間では同じく新田次郎原作の「剣岳・点の記」が上映されていますが、見に行きたいのだけど、1800円するので、できればレディースデイの1000円の日に行きたいけど、なかなか時間がとれません・・・・。早く見に行きたいです。

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山の本&映画&TV」カテゴリの記事

コメント

自己レスですが・・・・
ブログをアップしてから、まだ30分経つか経たないかのうちに、既にグーグル等の検索サイト経由からちらほらとこの件でアクセスがされてます。
昨日のテレビ放映で、比較的メージャー受けする話題ということもありますが、恐るべし?ネットの威力。
登山をやらない人や若い人達から見ると、私の記事はちんぷんかんぷんかも? 

投稿: MINMIN | 2009/07/05 12:31

そうそう、石原裕次郎と言えば、私も太陽にほえろの窓辺に座っている人なのですが、
若い頃の映画は「動く人」なんですよねー。
ヤッケやキスリング、最近は使わない言葉ですねえ。 (あっ、私も使った事ないですよ。使ってる人を見た事はありますけどね)
TVは見てないですが、昨日、椎名誠の本を読んでいたら、「アノラックはイヌイット語」とあって、
ふ~んと関心しておりました。

映画はレディスデーでしょう! 1日も映画の日とかで安いかな?(未確認です。)

投稿: REI | 2009/07/05 17:47

★REIさん
REIさん世代でもボス時代の印象なんですね。団塊世代よりも、もう少し上が特にファンに多いんでしょうね。
ヤッケもキスリングもかつて使っていた私です。
アノラックはなぜかわたしは使わない言葉なのです。本などでは見るんですけどね・・・・。

投稿: MINMIN | 2009/07/05 21:06

昨日書いたのが反映してないようなので再度。ダブったら消してね。

「富士山頂」は以前に確か、銀座の並木座で見たかな。「黒部」も同じころに見た覚えがあるが、
大井町だったか、三茶だったか。
映画的には「富士」はなかなかだったと思います。終盤、原作と違ってたか?
引っ越して文庫は段ボールに入れっぱなしでして..。
で、「点の記」は原作は読まないで行く方がいいかもしれません..。

投稿: 糸屯 一 | 2009/07/06 06:13

★糸屯一君
さすが、正統派の映画館できちんとみる人らしい。黒部も見たことあるんだあ・・・ いいな!
「点の記」は新田作品なのに、珍しく読んだことない作品なので、アドバイス通りに先に映画を見る方がよさそうですね。(やっぱり、原作の方が迫力がある・・・という感想なのかなあ?)
どうしても映画やTVは時間の制限があるからやむないけどね。

投稿: MINMIN | 2009/07/06 23:48

先ほど当直明けで早々と帰宅、久しぶりにMINMINのHPを覗いてみました。
山スキーですっかり残雪期の富士山に入れ込み、山スキーMLに投稿したら元富士山測候所勤務の方から貴重な情報(HPで)を頂き、感動していました。小生も札幌から帰宅した翌日、早朝ゴルフと20kmランニングの後、「富士山頂」を見始めましたが、案の定、ウトウト状態、時々残雪期のお釜の素晴らしい情景が映し出され、感慨に浸りましたが、断片的な映像しか残っていません。再度じっくり見たいものです。「剣岳・点の記」は封切翌日に見ました。迫力満点で感動しました。還暦を過ぎたため1000円でした。

投稿: smile-tele/runner | 2009/07/07 17:48

★smile-tele/runnerさん
今年は自分は富士山の山スキーにはご縁がなくて残念でした。どうも、このところ、ことあるごとに歯科治療中の虫歯が腫れて、まともに山を登ってません。この週末もとうとう抜歯を1本したので安静にしてました。今もやや歯茎は腫れ気味。こんなに一杯、抗生物質ばかり飲んで先生大丈夫ですか?ってお聞きしたい心境です。

早朝ゴルフと20キロランとは、それはまた凄すぎる!やっぱりこれからの時期は日などは早朝ランも視野に入れないとまずいですが、なかなか朝型人間でないので辛いところです。点の記、私も早くみたいです。

投稿: MINMIN | 2009/07/08 00:31

>「点の記」は新田作品なのに、珍しく読んだことない作品なので、アドバイス通りに先に映画を見る方が
> よさそうですね。(やっぱり、原作の方が迫力がある・・・という感想なのかなあ?)

原作も淡々と描いていますよ。ただ、原作は新田次郎らしくない謎解き兼冒険談で、他の作品と違う気がします。
記憶では映画の方が(当然か)ドラマティックですね。でも、その描き方、進め方、映画的展開、コマ割りが、
どうにもなってない..。某所にも書いたけど..。

たとえば、最近では「ディア・ドクター」(まだ見てないのに!)の原作・脚本で「蛇イチゴ」「ゆれる」の
監督の西川美和が撮ったら、どんな映画だったか、期待半分で思ってしまう。他にもいるけどね。
何を撮っても映画的な監督に、大自然を描いて欲しかったりね。まぁダメかもしれんが..。
でも「点の記」は原作が良いだけに、本当に勿体ないのよねぇ。

確かに黒澤映画出身の監督としては、山本周五郎原作-黒澤映画 の比率を狙ったのかなぁ。
てな感じなんだが、私の趣味を言っても仕方ないか。

投稿: 糸屯 一 | 2009/07/09 01:26

★糸屯一君
映画通らしい感想、某所の書き込みも拝見しました。
私は原作も読んでいないし、映画もまだ見ていないのでなんとも書けないです。
昨日はレディースデイだったけど、糸屯一君が見た映画館が近くていいんだけど、あそこは水曜日でもレディースデイがないので残念。渋谷まで行くのも面倒なんで今週は行きませんでした。来週は会社の行事で水曜日は行けないし、一番早くて22日かなあ・・・ 
財政難なので1800円以下で見たいもんです・・・・

カメラマン出身なのでカメラワークが楽しみなのですが、なんかちょっとそういう感じではないのかしら? ハリウッド映画で名前は忘れちゃったけど、カメラマン出身の結構有名な監督の撮るのが私は好きだったのですが。。。。 まあ、あまりこれ以上見る前にあまりあれこれ読まないほうがよいかも?(苦笑)

投稿: MINMIN | 2009/07/09 20:58

カメラマン出身ねぇ..。チャン・イーモウくらいしか思いつかん。
クリストファー・ドイルは監督せんか。

絵はきれいなので、見る価値は充分です。隅々にまでピンが合ってる映画は珍しいか。
あと、パンフは安いかも。800円でオールカラー、情報満載。
他の映画や芝居のペニャペニャの薄いパンフで 1,000円取るのに比べれば良心的です。

しかし、シネコンって、入るまでに時間がかかり、混んでる日は危険ですねぇ。
バルトに限らず時間が読めません。ビル内の移動、発券待ちがガンなんだけど。

私は以前、映画テレビ映像協会(?)の準会員で、国内の映画を 1,000円見放題だったので、
何とかデーの日は混むんで避けていました。そうは言っても、比較的早めに着く習慣があるのですが、
最近はどうかしらんけど、レディースデイ、気をつけて見に行って下さい。

ほんでは、のちほど..。

投稿: 糸屯 一 | 2009/07/11 07:21

★糸屯一君
一時期1000円見放題でみていたとは!学生の時からすごい数みているなあと感心してました。当時はビデオがない時代だから・・・。社会人になって、さらに数年してやっと私もビデオを買って映画をレンタルで(正統派でなくてスイマセン。。。)一杯見ていた時期がありました。

カメラマン出身の人で・・・と書いたのはいいけど、最近見ていないので名前忘れちゃいました。。。 以前、レディースデイのときにバルトに行って、着いたらあらここはやっていないんだ・・・ということで、別の映画館に行ったのですが、それがイマイチな気分になる古い映画館でした。バルトは綺麗なビルですね。800円の差をどう見るべきか?(苦笑) 

今日は哀しい一日になりそうですね・・・・・

投稿: MINMIN | 2009/07/11 09:57

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