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2009/08/27

登山靴のソールの剥離 

やっちゃいました・・・・って、登山靴のソールがぱっくりです coldsweats01

話にはよく聞いていたし、山でも見かけていたけど、自分自身がやるとは(大汗)。でも、実はほとんど必然だったかも。まずは、写真↓をごらんくださいませ。

2009_08_19_21akaushi_336 (写真は全てクリックで拡大)

これは黒部ダム付近まであと僅かまで下山してきたときの様子。実際はどこから不具合だったかというと、

実は読売新道の3/8という表示まで降りてきた2日目のことでした。読売新道は思っていたよりはずっと道は良かったけど、それなりにやっぱり木の根の一杯ある急な箇所をガツンガツンと降りるのですが、やっと一息かな?と思って休憩して、さあ再び歩きだそうと思って、ふと足元を見ると・・・・・ 

 右足の剥離見っけ!  あら、左足がもっと剥離している!!

ただ、正直冷静でした。自分は最近は山スキーやっている時は兼用靴、それ以外はトレランシューズや沢登りシューズを履いていたりで、あまりこの軽トレッキングシューズの出番って、少なかったのです。前に使ったのを調べたら07年の秋でした。2年ぶりじゃあ、靴もストライキ? 

靴の剥離を今回調べてみたり、事前に知っていることなどをまとめると・・・・

1.概ね平均4~5年程度で剥離が起こることが多い。
2.剥離箇所はミッドソールという、本当の靴底よりも一段上のショック吸収剤にポリウレタン素材が使われていると特に起こりやすい。最近はこの素材を変えることでおきにくくするようにメーカーも努力しているようですが。
3.この素材は2000年頃によく使われていたようで、最近は少し改善傾向?
4.よく履いている靴よりも、あまり使っていない靴に生じることが多い。

自分の場合は久しぶりに使うにあたって、山に行く2日前位に靴を見たら、片側の靴底サイドにやや不穏な兆候が。なんとなくミッドソールが少し浮いているように見えたのです。でも、今更靴を買いに行く訳に行かないし、トレランシューズも考えたけど、ローカットシューズなので捻挫するのが怖いし・・・・・・となると、やっぱりこの靴で行くしかない。

私の場合、上に挙げた4つ全ての要素が当てはまります。靴を購入したのは2000年のネパールトレッキングのために買った。その後、2003年に1回靴底を張り替えた。この靴はLOWAの軽い部類の靴でソールはビブラムでなかったのだが、この際にこの靴につけられるビブラムソールに変更。ただ、剥離はミッドソールが問題なので、ビブラムだから・・・・ということは関係ない。その後の使用頻度は多くないので、まさに4つとも該当。
flair 

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実際の山ではどうしたか?というと、あらかじめ少し心の準備があったので、靴紐のスペアを今回は泊まりの山なので持参。さらに、自分は常にガムテープを5センチ幅ぐらいにして、ぐるぐる巻きにして束にして2、3セットぐらい持っていくことにしている。それを今回は少し予感?があったので、ガムテープ、ビニールテープを通常の2倍~3倍量で持参。だから、剥離がわかっても、そんなには焦らなかったです。どんどん惜しみなく使える心理的な余裕が良かったです。

最初は剥離程度も軽度で、靴紐をぐるぐる巻きにするだけで歩きだした。だんだん急下降で靴に負担がかかり、剥離度合いが拡大。ガムテープをメインにしたほうが歩きやすい。靴紐はずれる・・・・ということで、数分おきに直していたこともあるし、たぶん平の渡しまで10回以上は靴を手入れしてました。 翌日は小屋でかなり落ち着いてガムテープぐるぐる巻きをしたので大分歩きやすくなったけど、ますます剥離が進み、黒部ダムまであと少しのところでは、とうとう「あ~~、ソールが落ちちゃいそう・・・・」とまたまた手入れ。なんとか靴底がもってよかったです。ふぅ~~~。

2009_08_19_21akaushi_kutsu_001  2009_08_19_21akaushi_kutsu_002  2009_08_19_21akaushi_kutsu_003  

自宅に戻ってからの写真。左足の方が剥離が大きい。3枚目の写真の右足はそんなに酷くなく。

靴紐もガムテープも持参しない方だったら、かなり困ったことになったと思います。今後もまさかの時のためにこの二つは必須の持ち物として常備しておきたいと思います。それに、なによりも靴の劣化にはもっと気を配りましょうと反省した次第です。

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コメント

> 上に挙げた4つ全て

って「靴の剥離」は余りにも化学、物理的に範囲が広過ぎる気もしますが、
今回は、かなりレアなケースなのでは?って感じも..。皆さん、そうなのかな?

> 1.概ね平均4~5年程度で

って、かなり製品の差があるような。
ヨーロッパ製といいつつ中国・台湾製と、日本製といい南米産(マレー産、フィリピン産 etc..)とでも、
かなり差はないかなぁ? 自分的には国産で詳細情報が無いのはヤバイかなぁとも。

> 2. 本当の靴底よりも一段上のショック吸収剤にポリウレタン素材

ポリウレタンと言っても千差万別で、微妙な違い・生産コストで全然違うと聞きましたが、どうなのかなぁ。

> 3.この素材は2000年頃によく使われていたようで、最近は少し改善傾向?

これは私の認識と違ってて、90年代中盤ではなかったかなぁ。メーカーの情報発信によるのかも。
当時の岳人の記事とか。

> 4.よく履いている靴よりも

まぁ、誰でも事故った時はそう思わんか? > って、俺だけか?

見て無いので何とも言えませんが、ミッドソールが原因なのかは微妙かと。
私が聞いてる話では、接着剤の問題とか、ゴム・糸 の質は良いけど保存(状態)がイマイチだったとか聞くんで、
上記以外にも要因はあるのかなぁとも思っちゃいますね。

あとは何回も言ってますが、歩き方(靴の減り方)が大きいのではないのでしょうか?
私の周りは、殆どがそうなんですよ。自分もそうだったり..。結構、スキーブーツ片減りしてなかった?
ま MINMIN さんは違ってたかもしれませんが。

で、例の沢の予定、適当に連絡下さいね。

投稿: 糸屯 一 | 2009/08/28 00:48

ご無沙汰でした。
私の相棒も今回の劒岳で同じようにやってしまいました(笑)
小屋でガムテープを貸してくれたのですが、思い切ってソールを剥がして歩いていましたなので少し滑っていました。人事だと思っていたらあるんですねぇ~
他にも2人ほどガムテープぐるぐるでした。
出かけるときに靴を防水スプレーかけて見ていたのですが、気がつきませんでした。
皮の靴はLOWAでしたよ(笑

投稿: kuro | 2009/08/28 07:01

何が驚くって、剥れかかった靴で読売新道を平の小屋まで歩いちゃった事です! 最後の丸太ぜめで滑らなくて良かったですね。
この状態では、駅の階段も降りられませんわ。coldsweats02

ウレタンの加水分解ですね。経年劣化だから避けられないですよね。
勿論、ウレタン系接着剤の劣化で、接着面が剥がれる事こありますが、大抵はミッドソールのウレタンがボロボロになってる。
(私の運動靴はカステラみたいにボロボロになりました。接着剤劣化は和服の御婦人の草履の底が剥がれて歩けなくなっているのを街中で見ました。)
以前、どこか縦走していた時に、岩の上にソールだけがポロっと落ちてました。 この人、後はどうしたんだろうと謎でした。
私のはEVAなので加水分解はしないそうですが、革がダメになったので、去年安くなっていたウレタンミッドソール靴を買っちゃって、あまり履かないので心配です。

そういえば、MINMINさんのお知り合いが、この辺の問題の専門家ではありませんでしたか?
ギアの強度でしたっけ? 専門的な説明or表にリンクした書き込みを見たような・・。(違っていたらごめんなさい。)

それにして、ホント、無事に下山出来て良かった。
黒部湖沿いもけっこう大変と聞いていますよ。
ガムテープで滑らなかったですか? 

投稿: REI | 2009/08/28 11:22

私はいつも、MINMINさんの+テーピングテープも持って入ってます。以前、南アで両方剥れて困ってた方にもテープあげたことがありますね。

山行初日じゃなくてほんと良かったですね^^

備えあれば憂い無し!

投稿: たけさん | 2009/08/28 12:16

★糸屯一君
まあ、ざっと代表的でかつ自分に該当しそうな4つを列挙したんです、もちろんもっと細かく分析すればいろんな要素はあると思います。そのあたりは理系の方やメーカーさんなどで分析してくださいって・・・・

>今回は、かなりレアなケースなのでは?って感じも..。

むしろ、私のはごく一般的な症状だと他の方達の情報などを見て思いました。幾つかの代表的なパターンがあるみたいですが、その中の1つかな?

>これは私の認識と違ってて、90年代中盤ではなかったかなぁ。メーカーの情報発信によるのかも。当時の岳人の記事とか。

正確に言いと90年代半ばから2000年前半ぐらい?その時期に靴を買った人が要注意みたいですね。今は大分工夫をしているので確率的には減ったようですね。

> 4.よく履いている靴よりも
>まぁ、誰でも事故った時はそう思わんか?

いつも履いている靴だとコンスタントに一定の体重で加圧する分、やや剥離するのが防げるという感じなのではと思います。面白いことに利き足で体重のかかる足と思われる方が剥離が少なかった。これも加圧の問題が関係するのかな? 接着剤でくっついているので、加圧は劣化を防ぐ側面も少しあるのかなと思いました。

>私が聞いてる話では、接着剤の問題とか、ゴム・糸 の質は良いけど保存(状態)がイマイチだったとか聞くんで、

接着剤の問題はもちろんあると思います。さらに、本来は柔らかめの皮にやや硬めのソールに張り替えたこともあり。こういうのはアンマッチしやすくて、剥離に関係するという登山ショップのサイトの解説も見かけました。私のは糸は使っていないタイプ。軽めの登山靴としてあえて買っているので、あまり多くを望んではいけないと自ら思っております。

>あとは何回も言ってますが、歩き方(靴の減り方)が大きいのではないのでしょうか?私の周りは、殆どがそうなんですよ。自分もそうだったり..。結構、スキーブーツ片減りしてなかった?

それって、皮肉じゃん(苦笑)私は疲れてくると足の踵を擦って歩くこと知っているでしょ。糸屯一君のソールはあまり減っていないので偉いなあって感心しておりますよ。
ところで、これだけは強調しますが、今回の剥離に関してだけは歩き方って関係ないと思います。というのは、ソールはあまり使っていないので減っていない。自分としてはかなり程度良い方です。剥離した箇所が歩き方に直結する箇所とは関係しない、ほんと、ミッドソールなんで。REIさんのレスの描写に一番一致しているなあって。

まあ、今回は危ないことに発展せずに無難に下山できてよかったです。

投稿: MINMIN | 2009/08/29 17:29

★kuroさん
ご主人さんも剣でやっちゃいましたか! 長次郎から登っての剣なんていいなあって!! 剣は私のコースと違って危ないデリケートな箇所が一般登山道でも多いから、靴底なしで歩くのはさぞや怖かったのでは? ソールなしでよく歩けたなあって感心します。

LOWAはどうやら調べたら多く剥離事例が報告されているようですよ。ドイツメーカーで外注に出してどこか東南アジアで作られたケースが多いらしいです。

投稿: MINMIN | 2009/08/29 17:34

★REIさん
>何が驚くって、剥れかかった靴で読売新道を平の小屋まで歩いちゃった事です! 最後の丸太ぜめで滑らなくて良かったですね。

実は当初からできれば平乃小屋まで行きたいとは思っていたけど、それが靴底がこうなったからには、何が何でもこの日のうちに平まで行きたかったです。flair朝6:20分の便に乗るためには暗いうちから奥黒部ヒュッテを出なくてはならないのですが、とてもこの靴では丸太攻めの道を怖くてかなり危険だろうと確信したからです。

>ウレタンの加水分解ですね。経年劣化だから避けられないですよね。勿論、ウレタン系接着剤の劣化で、接着面が剥がれる事こありますが、大抵はミッドソールのウレタンがボロボロになってる。(私の運動靴はカステラみたいにボロボロになりました。接着剤劣化は和服の御婦人の草履の底が剥がれて歩けなくなっているのを街中で見ました。)

さすが、よくご存知でいらっしゃいますね。カステラみたいにボロボロとはまさに言いえてます!山に行く直前に見たら、やや変だったが、まさにソールと靴の間がボロボロ状態になってきて、笑えない状態になってしまいました。現象が始まるとあっというまに進行するのもびっくり!! 最後は接着剤劣化も恐らく関係して左足は悲惨な状態。右足は主に内部のボロボロ状態だけで済んで、びろんとはなる一歩手前。

>どこか縦走していた時に、岩の上にソールだけがポロっと落ちてました。 この人、後はどうしたんだろうと謎でした。

私もそういえば普通のハイキング道で見かけたことありました。ソールはテープで止まっていれば歩いた感じはそう違和感がないのが救いです。ないと歩きにくいでしょうね。

>そういえば、MINMINさんのお知り合いが、この辺の問題の専門家ではありませんでしたか?

たぶん、某テレマーカーさんだと思います。製造物責任(PL法)関係を仕事にしている方ですね。

>それにして、ホント、無事に下山出来て良かった。黒部湖沿いもけっこう大変と聞いていますよ。ガムテープで滑らなかったですか? 

ガムテープでゆっくりペースで歩いていたので滑らなかったです。それに路面も乾燥気味で快適。平から黒部ダムはむしろ以前にテント背負って雨の中を歩いたときのほうが辛かった・・・・・ ほんと、お騒がせしましたが、良い体験になりました。このサイトを見た人が、みなさんガムテープや靴紐スペアや細引きなどの備えを意識していただければ幸いです。

投稿: MINMIN | 2009/08/29 17:46

★たけさん
テーピングテープも常備とは、さすが! 私はそういえばテーピングテープを人にあげてから、補充していない・・・。あれも便利ですね。大きいのは重たいので、半分位に減ったのを持っていきたいものです。さすが、テント背負って本格的にやっている方はリスク管理をされてますね。

初日ならば、双六小屋で回れ右して下山していたと思いました。coldsweats01 今回、天気にも恵まれて神様に感謝です。

投稿: MINMIN | 2009/08/29 17:50

別に皮肉な訳ではないのですが..。
何回も言っかと思いますが、私が生まれ育った辺りはおもちゃ工場とか靴の工場が多く、修理も手掛けてる零細企業も多かったのです。
そこで聞いた話では、靴底がはがれるのは、擦って歩く人が多いと。そら、上下方向にはソールは強いが、前後(左右もか)の負荷には弱いよね。特に数種類のソールが重なったヤツ。
殆ど減ってないのにトラブルようなケースは特にだとか。当然、靴の質次第ですが。
って、古い話なんで最近の靴では違うかも..。
あと靴のソール補修に良いのは笹ですね。日本の山なら大抵の場所で手に入りますな。草鞋の質が落ちたのと同様とも聞きますが..。ほんでは。

投稿: 糸屯 | 2009/08/30 03:26

★糸屯一君
靴底が剥がれるのって、そもそも普通の靴では体験したこと無いです。剥離する前に使わなくなるからかもしれませんが。何年も放置していた運動靴がボロボロに経年劣化したことはありますが。これだと、靴底とかに限った問題じゃなくて、全体的にぐたーってビニールとか素材がして、ねちょねちょ、ぼろぼろ・・・・みたいな。

そうですね、紐類やテープもなければ笹は使えますね。ただ、靴底には工夫して巻かないと滑りそうです。

投稿: MINMIN | 2009/08/30 13:12

>私はそういえばテーピングテープを人にあげてから、補充していない・・・。

テーピングテープは人にあげる運命にあるのかもしれませんね^^;

投稿: たけさん | 2009/09/02 19:26

★たけさん
そうか・・・・たけさんもご自身ではあまりテーピングテープの出番が無い方なのかな? ガムテープもいいけど、怪我にはやっぱりテーピングテープ便利だから、ちゃんと今度補充しよっと!

投稿: MINMIN | 2009/09/02 23:33

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