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2009/09/16

小説「剣岳<点の記>」 新田次郎著

映画の「剣岳・点の記」を見て、なかなか感動したので(その時の感想はこちら、是非原作を読まなくては・・・・と思いつつ、映画も終わったせいか、本屋さんでやっと見つけて一気に読みました。

新田次郎ファンを自認する私なのですが、実はこの本を読んでませんでした。何故かというと、

実は歴史物の小説を読むのがやや苦手  実際に読んでみると、別に全然歴史物じゃなかったんですけど。 (苦笑) 新田次郎の作品でも武田信玄ものとか、新田義貞とか読んでません。読書自体は結構好きな私ですが、どうも古い時代の歴史ものにややアレルギーがあるんでしょうね。

さて、本題のこの本は、映画を見た時にも淡々とした感じがあったのですが、ほんと、そんな感じ。映画は淡々としたこの事実の積み重ねのような小説をうまく脚色していたなあ・・・・・と感じました。映画を見たときには、地図がスクリーンに無かったせいもあって、どういう順番でどういう形で測量を続けていたのかがわからなくて、もどかしかったんですが、本だとちゃんとそのあたりの部分が載っているのでわかりやすかったです。

映画では私の見た感想としては、実は主人公よりも長次郎さんの方がインパクトがあったのですが、小説を読んでもかなりインパクトがありました。なるほどな・・・・ああやって、長次郎雪渓の名前になったのかと合点がいったわけです。

また、日本陸軍と陸地測量部との関係、日本山岳会との競争などの細かいエピソードなどがつながって、時代的な背景もわかって、理解が深まった1冊です。よく、原作を先に読むと映画はつまらないという場合が多いけど、今回は比較的原作と映画がめちゃくちゃ違う・・・・という感じでもなく、先に映画を見て、あとで原作を読んだ私の立場からは、そんなには違和感がなかったです。

派手な小説ではないけど、しっかりとした時代考証もあった小説で、好感が持てました。DVDがレンタルになったら、是非、また自宅で再鑑賞したいです。

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コメント

この小説、面白いですよね。
本を読んで映画を見た人達も、結末は少し違うけど、
原作のイメージは良く残っているという感想が多い様でした。
結局、私は映画を見ませんでしたが、
レンタルになったら見たいと思います。

ところで、結論は出たんですか?
(何だかは判らず)

投稿: REI | 2009/09/19 19:44

★REIさん
そうそう、映画と原作はエンディングは違うけど、まあこういう範囲内ならばありかな?というレベルの違いなので、イメージ的にはすごく違和感があるということにならなかったです。
自分の場合、映画を見た場合は割と原作を先に読んでいるケースが多いかなと思うのですが、逆だとどうだろう?って心配していたのですが、そういう意味でよかったです。
映画の展開は、もっと別の脚色の仕方とかもあるだろうな・・・と思うものの、初監督ならばこういう感じかなあ。

結論って・・・このブログネタとは全く違う話のことですね?全然進展ないので、待ち状態です。

投稿: MINMIN | 2009/09/20 00:36

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