« 写真展見学 | トップページ | 街で山ガールを観察? »

2010/05/23

雑誌「山と渓谷」6月号って、ちょっとなあ・・・・

今売り出し中の6月号の「山と渓谷」の雑誌。読者3人が夏山らしいところにそれぞれ挑戦という記事。

900902


うーーーーん、ちょっと、待って・・・・。雑誌の表紙からして、「大雪山からトムラウシ」への縦走の写真じゃないですか! まだ、あの悲惨な遭難事故から1年経っていないんだけど・・・・ということで、私的にはちょっと、つらつらと想うところある事故なので、雑誌を手にしようかどうか迷った。

それで、

立ち読みで、ほんのざっと目を通した。だからあまりにざっとなので、本文はほとんど読んでいなくて、眺めた程度。だけど、ちょっと。自分的には<痛い>記事すぎました      (あくまでも個人的な感想ですので、あしからず・・・・)

何故、痛いかって?

○「大雪岳~トムラウシ縦走」にチャレンジした読者は<山が初めての初心者>
・ちょろっと見たなかでは40歳代半ばの女性
・トレランは少しやっている?(ジョギングはやっている)が、本格的登山はやったことない?
 ⇒このシチュエーション自体がイマイチ・・・・・。 なんか、今風なのかもしれないけど、山を走るのは普通に山登るよりも大変だけど。というのか、山のこと知らない人が今どきは走っているんだ・・・・ まあ、高尾山限定とかなのか? よくわかりません。


○取材日が、あの多くの方が亡くなられたアミューズツアー登山の2日後のこと。
・ということは、あの多くの方が縦走のあちこちに力尽きてバタバタ倒れていた風景とほぼ同じ・・・・  写真見るのが痛すぎます・・・・・・。
・逆に、ある種の貴重な資料として見ることもできます。

○あの遭難事故は7月上旬に起こっているけど、まだ一周忌が終わってないです。刑事処分も確か決まっていなかったと思います。今後、民事での訴訟も行われるかもしれません。なんか、そっとしておいて欲しい関係者は多いんではないでしょうか? 

○出版社の「山と渓谷」社と事故を起こしたアミューズトラベル社とは全く関係ない会社ですから、掲載はもちろん自由です。が、この手の山のツアー旅行会社と雑誌での宣伝による応募は切っても切り離せないですから微妙です。出版社も旅行会社も商業ベースであることには変わりありません。

・出版は世間へのある種の啓蒙活動的な要素があるんだけど。ちょっと、悲しいかな?

○記事では「大縦走は大変だった」というコメントのようですが、初心者の40代の女性でも歩けるわけだから、誰でも行けそう。(特に若者なんかの体力ある人ならば、全然OK♪って思うでしょうね。)もちろん、体力的には歩けるんだけど、こういう逃げ道のないコースは天候判断などの山の総合力が必要なので、安易に知識のない人が行くのはなあ・・・・・。もっと経験を積んでから行くべきルートって思うけど。少なくとも最初の1回目で行くコースじゃないと思います。

・今回の取材では、付き添いの男性がちゃんとマンツーマンで歩いているので、安全ですが。たとえば初心者同士とかで行くには最も相応しくない・・・・という、そういうコースを選定したのは・・・・

・まあ、遭難事故が起こってしまったけど、取材企画で読者の方まで多くの応募があったようなプランなので、没にする企画にするにはもったいない、取材費ももったいない・・・・という事情なんでしょうけど。

・今回のプランでは避難小屋とテントを併用で行っておりました。

○申し訳のように?同じ号の後ろの方の記事に「トムラウシの事故の検証」が結構大きく取り上げられておりましたような?  バランスを取ったというのでしょうか? (中は読んでおりません。なんか痛すぎてねえ・・・・・  )

最近では、山の雑誌は山スキー特集やよっぽど興味のある記事のある時しか買わないし、気になれば図書館で読むことにしているんですが、1000円もするようになっていたとはビックリ! ネットでも有益な情報が一杯入る情報である時代であるがゆえに、あえて本や雑誌を買ってまで読むにはそれなりの価値があって欲しいものです。

|

« 写真展見学 | トップページ | 街で山ガールを観察? »

山の本&映画&TV」カテゴリの記事

コメント

MINMINさん、おばんですぅ♪
お~「山と渓谷」そんな雑誌がありましたね。
最近自転車の雑誌ばかりに目がいって、
すっかり忘れていました(汗)
それにしても、不思議な企画ですね。
売り上げアップを考えた確信犯かも?

話は変わって、私は日本山岳会の遭難保険に
入ってますが、基本だと救助、死亡、後遺障害の
3つしか支払いが出ませんが、オプションに入って
いたおかげで、自転車事故の通院2日に対して
1日1000円×2日=2000円出ました。でも、顔に
傷が黒く残ってしまいました(T_T)  
シクシク...

投稿: YAMADA | 2010/05/28 22:46

★YAMADAさん
私は、毎月ではないけど、一応立ち読みだけはしてますね。
表紙の写真に惹かれて手に取った次第です。 確かに売り上げアップには色んな意味?で役立つかも・・・・

お怪我されたのですか?お見舞い申し上げます。
YAMADAさんのブログはコメントはできなくても、かなりの部分を拝見しているんですが、お怪我の記載はありましたっけ?
2回の通院で大丈夫ですか? 日本山岳会に加入されているんですね! 顔の傷はいずれ治るといいですが、私も含めて歳と共に怪我は治りが遅くなるのが困ったものですね。・・・グスン 

投稿: MINMIN | 2010/05/29 09:34

3月28日(日)、MTBで山から下ってきたとき、
ゆるやかな下り気味の農道で、子犬が飛び出してきて
顔から前転して怪我をしました。

ブログ「飛び出し注意」
顔の怪我は治りが遅いというか、傷跡が
黒ずんでシミになりました。トホホ...
http://tetuoya.fc2web.com/cicle/kawada/kawada.html#d

投稿: YAMADA | 2010/05/30 13:26

★YAMADAさん
子犬の飛び出しって、本当は飼い主さんの責任なんだけど。
東京だと賠償せよ・・・という感じの話ですね。
骨折でなかったのが幸いですけど・・・・。
顔の傷の黒ずみは今2ヶ月ですから、やっぱり半年経過することには薄くなると思うのですが。そうなるように、祈ってますね

投稿: MINMIN | 2010/05/30 23:25

通りすがり。

6月号、表紙を見た瞬間に、これまずくない!?と。

>取材日が、あの多くの方が亡くなられたアミューズツアー登山の2日後のこと。

この記事の山行の初日は、事故当日です。
事故現場付近の通過&写真は事故2日後ですけど。

その日の写真は風雨で真っ白な旭岳の写真が載ってました。
コメントに「風にあおられてうまく歩けない」と書いてある。
そんな日に山へ突撃してしまっている記事を載せるのはどーなの?と思いました。

投稿: い | 2010/06/11 14:58

★いさん
どうも、通りすがりさん、コメントありがとうございます。
やっぱり、「これまずくない?」って心ある方は思うでしょうけど、雑誌社はやはりビジネスベースで動いているんだなあと強く思った次第です。

私が書いた2日後は、まさに現場通過の日のことを書いたのでして・・・・。なんか、見てはいけないものを見たような気分でした。ほんと、あまりに痛く思ったので全て読むことをしませんでした。

>コメントに「風にあおられてうまく歩けない」と書いてある。

私は以前1度このコースを敗退したときも、「風にあおられてうまく歩けない」ほどの風で、天気は悪化傾向だったので、進むのを断念して白雲のテント場からトムラウシに向かわず戻った体験があります。
初心者をリーダーが引き連れて歩いているから読者体験レポができるんだけど、実際の多くの読者は似た者同志で歩くことも多いから、こういう判断をしてはいけないんだ・・というスタンスも教育すべきなんでしょうけど。本州の山と違って多くのケースでは飛行機を前後日程で抑えているから、日程をずらしにくい判断があることもありますが、やっぱり、計画は余裕を持たないとまずいと思います。なんか、出版までも行け行けドンドンじゃないのかな?と思うと、読む価値はどうかと思ってしまいます。

投稿: MINMIN | 2010/06/13 11:30

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 雑誌「山と渓谷」6月号って、ちょっとなあ・・・・:

« 写真展見学 | トップページ | 街で山ガールを観察? »