ツツジ新道~桧洞丸~大室山(大群山)ピストン@西丹沢 レポ
そこそこに歩きがいのあるコースで近場ということで、あまり歩いていない西丹沢に行ってみることにした。桧洞丸までは去年行ったので、そこからぐるりと大室山を経て白石峠経由で西丹沢バス停に戻りたいなと思って家を出た。
具体的なレポは↓からどうぞ。
【2010年10月2日(土)】
西丹沢に行く時のネックは朝一番のバスで行かないと充実した山行ができないことだ。朝一番のバスに乗るために家を5時台に出ても、バスを降りるのは8時半頃。最終バスは18:58(今の季節)となると制約がある。だから、なかなか気軽に行けない。お寝坊な私にはそれがネック
この日は無事に朝一のバスに乗って西丹沢に到着。ここには登山指導員さんが2名おり、登山届けの提出を促している。9月23日頃の台風は10年に1回ぐらいの規模で、山のあちこち被害が出ているという。地図のあちこちに×印がついている。ツツジ新道の途中もたぶん渡渉、さらに白石峠からはの下りは橋が落ちてしまい、神奈川県が通行禁止の命令?を出している。畦ヶ丸方面が一番酷くて、何個も橋が落ちているので登山自粛とのこと。私は白石峠までぐるりと廻ると時間的にバスの時間に少しきついと思っていたので、犬越路までで降りるか、余裕があれば大室山はピストンの予定にした。
バスを降りてから朝食。キャンプ場で飼っているという人懐っこいワンちゃんが私の朝食目当てに?近寄って寄ってくるには困った ワンちゃん苦手なんで。指導員さんが、「このお姉さんは犬が苦手なんで、こっちに来なさい!」と何度も促して、やっと向こうに行ってもらった。(お姉さん・・・・は年齢詐称に近いかも?爆笑) あとでお話を伺うと、この犬は登山者の救出や道案内まで買って出るという素晴らしいワンちゃんで、遭難者を救助したことまであるというから尊敬です♪
ワンちゃんはビニール袋のがさがさ音に反応するそうです。 (写真は全てクリックで拡大)
既にバスで来た人達は全員出発後、8時55分頃出発。林道の前方に犬越路らしき場所が雲に隠れている。400m位先の右に入る登山道がツツジ新道の入り口だ。最初の沢沿いを50m位登る所がやや登りにくい。石が濡れていて滑りそうだ。沢から離れてつづら折の登山道へ。しばらく登って尾根を乗越すようになると明るくなり比較的平坦な道となる。6、7人位の中高年登山グループをパス。
しばらくするとゴーラ沢出合となる。前に来た時は靴を脱がないでギリギリ済んだが、今日の水量では無理だ。靴を脱いでザックに入れる。(落としてしまうと嫌なので。)ズボンをたくし上げて1本のストックを付きながら渡渉。水は冷たいが我慢できるレベル。もう一回沢を渡る必要がありそうなので、裸足のまま川辺を歩くが、足の裏が痛い痛い・・・・・。登山道の取り付きの手前でもう一回1m位の流れを横断。ヤレヤレ・・・・ 足を拭いて靴下履いて休憩して、15分位。
ここからは登り一辺倒。曇り空で日差しはあまりないが、想像以上に遥かに暑い。とめどなく汗が出る 今日は軽量化とは無縁ザックは8キロ位?単調にひたすら登って、階段が出てくるあたりで一休み。シロヤシオの頃ならば綺麗だろうなあ。さらにひと登りすると、木道の連続と一面のドライフラワー畑、そして少し天気も良くなって青空がのぞくようになってきた。
左:雨量測定計だったような?太陽電池パネル一杯。 右:気の早い紅葉が少しだけ見れました。
ちょうどお昼に桧洞丸(1551m)に到着。展望はない山頂だ。昼食を軽く取ってから犬越路への道へ。入り口の所に<これから先は今までと違って鎖場、階段が連続するアップダウンのある道です。行かれる方は十分気をつけて>という趣旨のことが書いてある。最初から階段工事をしている箇所に出る。
途中で見事な完璧な山スカート女性に遭遇。カリマーの色が何色も散りばめられている鮮やかなザックに、スカート、タイツ、ピンクのノースフェイス?のトレッキングシューズ、着ている服全部がショップで最近お取り揃えた風のファッション。彼氏とご一緒だったけどお二人とも見るからに足元が危なそう。かなりの急な下りで、鉄の階段が何個もあったり、立派な鎖が2箇所位連続で登場。ドンドン急下降。自分はこういうのは楽しく思ってしまうけど、初心者には大変そうだろうなあ。特に、あのスカートではあちこちひっかかりそうだし・・・・。大分経ってから振り返り見ると、カップルは本当にゆっくりしか降りて来れない状況。山スカが向く場所と向かない場所はあると思うけど、それさえも判断できないでお店で売られているまま、雑誌やネットで見ていいなと思って買っているのが初心者なのです。何を着るかは自己選択とは言え、罪作りな商品です。(もちろん、男性陣で見とれてしまって滑落してしまう事故でも起これば、それも自己責任ですね )
このあたりは山の稜線を境にして、海に近い南側でガスっているけど、北側は晴れていて・・・・・という典型的な気流の現象が見れる。ようやく大室山が見え隠れしてきました。お天気も午後の方が回復傾向です。この日は全てコースタイム通りと言ってよい感じで忠実に歩いております。丹沢のコースタイムは結構タイトに出来ているので、ゆっくり歩いているとあっという間に時間オーバーです。14時にちょうど犬越路に到着。立派な避難小屋もあって、見晴らしもあって良い場所です。なんとか明るいうちにピストンできる時間なので登り始めます。犬越路は1060mなので、山頂は1587mなので標高差500m位あります。ただ、あんまり気にせずに1時間半のコースタイムを頼りに登り始めます。
左:立派な避難小屋、トイレも同じ棟の右にあり。右:武田信玄が峠越えの時に犬が先陣を切って登ったエピソードの峠だそうです。
道は整備されていて歩きやすいです。のびやかに段々と標高を上げていきますが、途中で少し何度かアップダウンがあります。天気もどんどん晴れて、ようやく山頂も全容が見えてきました。
そうしたら恥を忍んで、そして自分のための教訓に書いておきますが、突然、登山道から
滑落
足を置いた切り株が濡れていて、片足がずるっと滑ったところ、次の一歩が路肩を踏んでしまい、台風で大量に水分を含んだ路肩が緩んでいて、一瞬にして笹の斜面に投げ出されるように、走馬灯が流れるような感じで
あああ!!!!注意一秒、怪我一生・・・・
と思いながら、必死に長い笹を掴んで止めようとしました。気持ちは5m位滑落しましたが、実際は3m位。すぐに停止できたので登り返します。左腕がドロドロになったけど、幸いに痛くもないかすり傷が僅かに出来たぐらいでした。下部も樹などが茂ってどこかでは止まる地形で、この程度ならば沢登りで藪こぎ、巻きなどでドロドロでやっている程度のことですが。それでも、やっぱり怖いです。登山道は広かったので、もっと真ん中や山側を歩いていれば・・・。いつも意識しているんですが・・・・。事故は何でもない一瞬の気の緩みの場所で起きるというのを再認識しました。
改めて思うと、滑落する少し前はあまりにも雰囲気が良いので、うっとり山に見惚れてました。うっとりしてから、気を取り直してその箇所は下ったので、気持ち的には油断があったのだと思います。
全身を再チェックして、登るか降りるか? 犬越路から20分ほど登った場所でした。特に怪我もなく、あまりにも気持ちの良い登山道なので登り続けることにしました。しばらくすると、桧洞丸の山頂でお見かけしたトレランの方が下山してきました。登り全体がゆるゆるという感じで、秋の夕方のやや傾きかけた日差しが柔らかで気持ちよいです。あと2,30分という箇所でもう一人男性の登山者とすれ違いましたが、静かな登山道です。やっと分岐に到着。平坦な道を5分ほどで山頂へ。
大室山(大群山)に15時20分頃到着。広い平坦な山頂からは樹林で何も見えません。うちの実家の多摩地区方面から富士山を見ようとすると、この山が富士山を隠すような形なので、「富士隠し山」という別名があります。小さい頃から裏側(北側から)からずっと眺めていた山なのです。その山にやっと登ることができて感慨深いです。写真を撮っていたら、電池切れ。 暗くならないうちに5分ほどで下山開始。先ほどの事故現場も粛々と再確認する。1時間ほどで犬越路に戻り。今日は本当に水分一杯飲んでいるので水の残りが心配なほどです。
ここからの下山で持参した1本ストックをようやく使うことにする。しばらくするとゴロゴロの沢筋になり、ちょっと歩きにくい。心配していた渡渉はあるかな?と思っていたが、後半に大きく沢を渡る箇所は流された橋は無事付けられていた。林道には明るいうちに戻って来れました。一つ前のバスは5時5分に出てしまったので、時間余りすぎ。のんびり林道歩き。随分奥までキャンプ場の立派な2階建てのバンガローが点在。ほぼ満室。あちこちでバーベキューの匂いがする。バス停に近づくほどキャンプは減ってきて、ひと気が減って暗くもなって、ヘッデン一歩手前。
到着したバス停のある西丹沢自然教室の建物は想像に反して、誰もおらず、電気も付いていない。公衆電話が唯一の明かり。ここで1時間も待つの?そうしたら、トイレの明かりが付くことがわかって、やっと一息。トイレの明かりで誰もいなくて寂しい、侘しいバス待ち時間も随分助かりました。近場で歩き甲斐があって、反省もある充実した山行でした。
【コースタイム】西丹沢8:55発 ゴーラ沢出合9:35 渡渉休憩後出発9:55 休憩11:25~30 桧洞丸12:00~20 犬越路14:00~5分程度休憩 大室山15:20~25 犬越路 16:20~30 林道17:25~30 バス停17:55 バス発 18:58
★登山情報は西丹沢自然教室のHPに色々あって便利⇒こちらへ
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コメント
一瞬の出来事とはいえ、大事がなくて良かった。
来月の山も注意しなくちゃ。
投稿: ayako | 2010/10/12 11:20
★ayakoさん
来月といわず、昨日の山でもかなり気をつけて歩きました。
やっぱり小さな失敗を体験して、大きな失敗に繋がらないようにするのが大切と痛感。
投稿: MINMIN | 2010/10/12 21:51
MINMINさん、打撲したり捻挫しなくて良かったですね!
大事に至らなくても、心の衝撃いかほどだったことでしょう。
自分に置き換えて想像すると・・・。
ともかく御無事でなによりでした
投稿: ハイジ@埼玉 | 2010/10/14 10:54
★ハイジ@埼玉さん
ほんと、怪我のダメージがなくてよかったです。
むしろ、心のダメージというのか、猛省したというのか・・・
やっぱり、「どこにもでもある危機」という言葉も頭の中をぐるぐる廻ってました。
投稿: MINMIN | 2010/10/14 23:09
MINMINさん、おばんですぅ♪
滑落~! 怪我なくてよかったですね。
都会はバスで行くことができるんだよねえ。
車がないと田舎の山は絶対に行けないです。
昔は電車から降りて、よく歩きましたが、
あちこち廃線が進んで...
投稿: YAMA | 2010/10/14 23:30
★YAMAさん
バスが運行している所は限られているので、私の山行は超マンネリです。電車の駅から歩けるか、バスがやっている所って限られているから・・・・。タクシー奮発するほどの気合はないし。
本当は地方の山に行きたいのですが・・・。福井の山といえば、荒島岳に行きましたが、駅から歩いていきましたが、かなりのローカル線なので、近くの街(??大野という駅だった思います)のビジネスホテルに泊まりました。
ところで、お陰さまで頂いたオダマキの苗が大分育ってきて、安定?してきたので、今度、ネットで公開しようかしら。
投稿: MINMIN | 2010/10/14 23:47