とりあえず、気になる山関係のテレビは一応録画しておいて、気が向けば見るというので、最近見た番組の感想で、ちょっとこれは・・・ということがあったので、書いておく。
内容は知床半島の羅臼から先の道がない部分を海岸線を歩いて知床岬まで歩くプラン。
ダイジェスト版と2回に分けての放送もどっちも見たけど、とっても気になったのが熊対策のこと。歩いた方は高橋正太郎さんというアウトドアライターの方。私がよく読んでいた「岳人」や「山と渓谷」ではほとんど見かけない人だけど、たぶんビーバルとかもう少しソフトな路線のまさにトレッキングというジャンルを得意としている人のようだ。
その方は知床に20年間以上通っているという。何度もこのルートを歩いたというので、その勘もあるから一般の人とも違うのかもしれないし、海岸線がメインのトレッキングだから違うというのもあるかもしれないが。
熊対策で、この方は鈴を鳴らさずに、危なそうな場面場面で笛を使って対応するというやり方。なぜ鈴を鳴らさないかという理由は、「自然の音をかき消してしまう、本当の動物の息遣いを消してしまう、うるさい…等」の理由だった。
確かに今回の取材旅行のようなNHKスタッフを従えて(おそらく最低でも4~5人程度のパーティと思われるが)の旅ならば、ヒグマも気配をかなり感じられるだろうと思う。だけど、1人とか2人で旅することになったのならば・・・・
「先方が見えないところの手前や、先がカーブで見えない場所」などは笛を吹くnという。もちろんそれは大正解。でも、急登の途中やら、ずっと笹薮が続くような場所では、そんなに笛は吹けないものだ。知床は海岸線は見通しが比較的効くだろうけど、一歩山のほうに入れば藪は当たり前。最後に登ったウ ィーヌプリの山に登る藪斜面もほとんど笛は吹いていなかった。
ヒグマでなくても、東京近郊の山でも結構、人が入っていない場所では熊の気配を感じられることは多い。おそらくあの時クマが近くに痛みたい・・・なことは何度か自分でも経験がある。意外な処で遭遇するからこそ、クマとばったりなのであって、こんな高橋さん流の対応では、怖くてたまらないなと思う次第。
そんなに本格的な沢登りはやったことがない自分だけど、簡単な沢登りレベルでも場所によっては藪漕ぎって当たり前にあって、こんな状況で笛をコンスタントに吹くなんてできないよね・・・。とりあえず、鈴をつけていれば熊の方が避けてくれるからいいじゃない・・・と思う次第。
確かに山の中で人が多いところでジャラジャラ必要以上に鈴を鳴らすのは困るが、少なくとも、かなり人がいないようなマイナーなエリアで、この番組を見て、変にまねして熊対策に油断ありの人が多くならないことを願う。ビギナーが多く見そうな番組だったので、残念。
それから、最後に、知床岬からはどうやって戻ってくるのか、それとも岩尾別側に行くのかが不明だった。NHKだから船をチャーターなのかなあ・・・。
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